情報科学芸術大学院大学 プロジェクト
プロジェクト科目とは、スタジオを横断する形や、他の研究機関や自治体、企業などとの協同で行なわれる共同研究です。学生が必ず1つ以上のプロジェクトに参加し、その計画から実現にいたる全課程を体験し、研究や制作と社会とのかかわりについての思索を深めることができます。


大学院プロジェクト研究領域

ユビキタスインタラクション研究領域
環境インターフェイス研究領域
地域情報研究領域
2010年度の大学院プロジェクト
アドバンストデザインプロジェクト
ユビキタスインタラクション研究領域

研究代表者:赤羽亨
研究分担者:鈴木宣也、小林茂(アカデミー)、遠藤孝則

このプロジェクトは、これまでの行われたユビキタスインタラクション研究領域のプロジェクトの研究成果を製品開発へ応用し、実際の製品デザインを実践することを目的としています。
 

製品を開発・製造している企業との共同研究を積極的に行い、現状の製品開発手法との融合を探りながら、実際の製品開発に耐えうる独自のデザインプロセスを開発し実践することを目指します。
 個々人のデザインスキルの向上やプロトタイプ手法の習得ではなく、企業との共同研究を通して「実際の製品開発を体験的に学ぶこと」を教育的な効果として狙っているため、既にデザインやプロトタイプ制作に関する十分なスキルのある学生を履修対象とし、教員を中心にしたプロジェクトチームを形成して研究にあたる形式をとります。

ユビキタスウェアプロジェクト
ユビキタスインタラクション研究領域

研究代表者:鈴木宣也
研究分担者:赤羽亨、小林茂(アカデミー)

このプロジェクトでは既存の物事をデジタル化あるいはネットワーク化し、ユーザと環境を含めた物事との新たな関係を築くことを目指して活動します。
 

身体に接する部分となるハードウェアは「物」としてあるだけではなく「事」を含むインタラクションデザインが必要になります。そして「事」を実現するためのソフトウェアは、自分の考えを込める重要な要素になります。ハードとソフトを一体に考え、ネットワーク化による物と物との連携により、それぞれは小さな「物」や「事」でも相互に影響し合い、大きな「物事」を作り出すことへ結びつけたいと考えています。

実世界意味情報指向インターフェイスプロジェクト
環境インターフェイス研究領域

研究代表者:小林孝浩
研究分担者:平林真実(アカデミー)

技術の発展によって、いつでも手軽に情報にアクセスできる状況になり、手に余るほどの量に達しています。 本プロジェクトでは特に、スマートフォンに代表されるモバイルコンピューティング環境での情報アクセスについて考えます。
 

具体的な戦略としては、例えば、空間性(位置情報)を活用した情報へのアクセス、集合知による情報蓄積と分析、協調フィルタリングによる情報提案などです。特に行動の解釈など、意味性を重視したインターフェイスの実現を試み、情報価値とアクセシビリティーの向上を狙います。必要があれば物理的なデバイスも開発します。また、この上で具体的なコンテンツを企画し、実社会において運用することも、大きな目的とします。

サーフェイスインターフェイスデザインプロジェクト
環境インターフェイス研究領域

研究代表者:関口敦仁
研究分担者:James Gibson、遠藤孝則、瀬川晃(アカデミー)、古堅真彦(アカデミー)

このプロジェクトでは GUI の概念を拡張し、デザイン対象を素材性や工芸性、薄膜性として、芸術的効果と先進のユーザービリティをサーフェイスインターフェイスデザインの美的な課題として取り扱います。
 

これらの要素を技術的課題として取り込みながら、例としては、ポスターなどの広告媒体において、広告テキストでありながらサーキットプリンティングであったり、コンピュータシステムとして機能していたり、また、工芸品や道具に置いて、本来ブラックボックス化されていた電子部品を表面化し、これらにその機能と芸術性を与えるというような、制作研究を行います。
 研究要素として材料工学、蒸着や噴射型印刷技術を取り込みながら、和紙や漆、螺鈿、ABS 樹脂、セラミックなどなじみの深いハンドメイドの素材から産業用途へ広がる、マッチングを行いながらあたらしいインターフェイスのあり方をデザインとして提案していきます。

まちをデザインするプロジェクト
地域情報研究領域

研究代表者:入江経一
研究分担者:小林昌廣、安藤泰彦

このプロジェクトは<①ハード・②ソフト・③情報> の分野にわたって大垣の「まちのデザイン」をして、大垣をかえてゆくものです。
 

・第 1 フェーズ:拠点作り
 まちのデザインを実施してゆく基地となる「まちづくり設計室」と「おおがき学校」の 2 つを整備し、前者は「おおがき美化委員会」の活動、後者は「おおがき授業群」、「おおがき舞台群」の種々のイベントを計画します。
・第 2 フェーズ:計画の実施
 1で挙げた美化委員会、授業群、舞台群の計画を実施してゆきます。
・第 3 フェーズ:都市のアーカイブ
 上記の活動を通じて形成されたアーカイブ群を「おおがきアーカイブ」として WEB 上に構築し、将来的にはこれまで IAMASで行った領域型プロジェクト他のリソースを体系化して、重層的な都市のアーカイブとしていきます。

空間情報学研究プロジェクト
地域情報研究領域

研究代表者:関口敦仁
研究分担者/前林明次、前田真二郎、山田晃嗣、斉藤正和
研究協力者/三重大学考古学研究室、大垣市

空間情報学は地理情報を基礎とした水平の空間から縦軸の三次元空間、同一の場所における時間経過を含めた時空間情報を研究対象とします。また、様々な空間に含まれる不可視の情報を異なる側面から可視化することもその研究アプローチの一つです。
 

これらの要素をベースとして、本研究には三つの方向性があります。
一つは様々な芸術作品に含まれる日常と異なる空間性を独自の空間性と定義して、その芸術空間の解析を行ないます。
二つ目はグローバルな位置情報において、地理情報技術や画像解析技術を用いて、行動モデルやコンテンツ制作モデルを構成させる仕組みについて研究を行います。
三つ目はこれらの基本的な研究内容から空間情報コンテンツの構築を目指します。

2009年度の大学院プロジェクト
ビジュアライゼーションプロジェクト
このプロジェクトでは、はっきりとはわかりにくい事柄などについて、センサなどで測ることのできる量との関係性を検討し、センサ技術、ネットワーク技術そして表現工学的手法等を駆使してわかりやすい形に可視化してみようというプロジェクトです。
地域文化研究プロジェクト
本プロジェクトは①地域情報学的アプローチから②地域イメージを細部からヴォリュームアップして③アーカイヴ表示に加えてコンテンツ表現として成立させるプロセスの研究を行ないます。
ロカティブ・メディア・プロジェクト
場所/メディア/身体との関わりを次の5つの視点から捉え直し、新たな表現を模索していきます。
ガングプロジェクト2
このプロジェクトでは、情報技術を活用した新しい電子玩具についての制作・研究を行い、同時にそのデザインプロセスを通じて、独自のプロトタイピングメソッドを探求し、確立することを目指しています。
ユビキタスとコンテンツ研究プロジェクト
ユビキタスという言葉の意味を、機器が偏在することだけでなく、機器同士の相互作用により、小さなものをつなぎ合わせて大きな価値を作り出すことだと考えています。
インフォスクールプロジェクト
このプロジェクトは 2006 年から継続して、IAMAS メディアラボ(ソフトピア内)や、IAMAS 東京展、横浜展、大垣ビエンナーレなどの活動を行ってきました。ここでは iamas のような情報メディア分野の教育・研究活動にふさわしい空間環境や情報環境を研究し、そのプロトタイプを制作します。
環境を考えるプロジェクト2
電気やガス、水道といった資源について、日常の我々はその消費量を明確には認識していないものです。その一つの理由として、消費量を知らせるメーターは普通、実際に使用する状況とのつながりが無いため、使用した後で初めて知らされるからである、と考えられます。
実世界指向インターフェースプロジェクト
本プロジェクトは、実世界指向というキーワードで、現状にインパクトを与えるような、新しいインターフェイスの提案を目的としています。基本的戦略は「情報そのものに形」を与えることです。物体の存在や操作者の身体性を活かしたインターフェイスを、調査と議論により紡ぎ出し、より具体的な形態を実現しつつ可能性を探っていきます。既存の技術を飛び越えた成果も射程とします。