ノイズ+ <br> 木立の向こうの言語標本 ノイズ+ <br> 木立の向こうの言語標本

ノイズ+
木立の向こうの言語標本

田中広幸

『ノイズ+』(2009年)は、古書のページを線香で焼いて虫食いのようにし、一部に他の古書からの文字を移植した作品で、『木立の向こうの言語標本』(2011年)は、古書の50ページぶんの文字列を、一部を残して切り落とし、残った行間を樹木に見立てて彩色したものである。 いずれの作品も、意味伝達の局面において、けっして透明ではありえない「媒体」「メディア」としての文字の属性が、私たちの深層に及ぼすだろう避けがたいノイズをテーマとした。