岐阜おおがきビエンナーレ2017 新しい時代 メディア・アート研究事始め Ogaki Biennale 2017 The New Era: Beginning of media, art and performance studies [会期]2017年12月19日(火)- 24日(日)11:00-19:00 ※22日, 23日は 20 : 00まで [会場]IAMAS附属図書館(ワークショップ24 1F)、ギャラリー1・2、シアター、セミナーホール(ソフトピアジャパンセンタービル 3F) [主催]情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 大垣市 [資料展示]久保田晃弘 藤幡正樹 三輪眞弘 [入場無料|予約不要] 開催概要 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]は、2016年度に開学20周年を迎えました。第7回目となる今回のビエンナーレは、本学と軌を一に展開してきたメディア・アートを、性格の異なる3人の作家、藤幡正樹、三輪眞弘、久保田晃弘の活動からひもときます。美術、音楽、工学を背景に、コンピュータと人間の関わり方を表現として、その時々に見出された、多様な「新しい時代」を、シンポジウムと資料展示から検証します。 メディア・アートが追及してきたコンピュータと人間の関わり方は、現在では、日常生活の深部と接地しています。しかしながら、メディア・アートが培った表現や設計に関わる行為遂行的(パフォーマティヴ)な思想は、一過性の現象として見過ごされがちです。こうした言説の再配置を目的としたメディア・アートに関する議論の生成を、いま「新しい時代」と位置付け、岐阜おおがきビエンナーレ2017を開催します。 岐阜おおがきビエンナーレ2017ディレクター・ステイトメント
 伊村靖子 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授 メディア・アートのエラボレーション 松井茂 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授 「新しい時代」とはなにか?
過去が再び現れるのは、それが隠れた一つの現在だからです。 今回のビエンナーレでは、資料展示、コンサートを通じて過去と対峙することを、「メディア・アート」についての議論の端緒としたいと考えています。 メディア意識を背景とした芸術作品は、発表当初、作家と鑑賞者を結びつけていた環境が失われることで、メディア論として機能したはずの批評性が見えづらくなります。その結果、メディア技術がもたらした表現における構造的変化が持つ批評性や観衆論は後退し、領域横断的な言説は、個別の領域の些末な出来事へと分断・分散されたまま、忘れ去られてきました。 しかしながら、ここで問題にしたいのは、こうした忘却ではなく、過去を召喚する行為の側にあります。一過性の行為に賭ける態度を「新しい時代」と標榜すること自体は、ポストモダンの焼き直しを思わせるかもしれません。とはいえこうした地点に立つことからしかメディア・アートの問い直しを始めることは困難でしょう。 表現としてメディアを選択する行為の背後にあった思想とは何だったのか? また、その現在性について、みなさんと一緒に議論する機会を持ちたいと思います。 20世紀初頭から、有史以来の速度を得たメディア技術の進展は、同時代としての「現代」を、瞬間的に歴史の側へと押し流し、これに追随して更新する社会制度は、常に賞味期限切れの「新しい時代」を現在としてきました。今回のビエンナーレに寄せて換言すれば、「メディア・アート」という言葉も、この20年間で一般化したと同時に、陳腐化しています。とは言え、私はここで悲嘆に暮れるつもりはありません。陳腐化した現象の蓄積が、従来の歴史をより陳腐な現在として膠着させてゆく状況に対して、異議申し立てをしたいと考えているのです。 つまり、私が主張したいことは、単なる記録や保存という行為が思考の放棄であり、その都度毎の「新しい時代」の記録や保存という行為自体が、自らの動体視力の「精錬=エラボレーション」として、生存のために活用されるべき「術=アート」でなければならないということなのです。「行為遂行的=パフォーマティヴ」な思想を批評点として扱うべく、メディア・アートに着目し、作品展示ではなく選別した資料展示を、「精錬=エラボレーション」のためのシンポジウムを、ビエンナーレ自体を実践の場として構想しました。実空間としての大垣のみならず、SNSや中継を通じて、私たちの企みにぜひ参画してください。
資料展示 久保田晃弘資料 会場|IAMAS附属図書館 - 2000年以降のライブ・コーディングを中心とした資料。 -「Introspective Code and Executable Art(内観的コードと実行芸術)」 -《Language with the Mind 心をもつ言語》(2017) -《Poetics of Generated Cloud 生成雲の詩学》(2017) -《Sporking Shreds in Chords コードの中の細断処理》(2006-2017) 工学を背景に持つ久保田は、表現もしくは表象の背後にあるコードに注目し、人工物の設計を通じて「自由」のあり方を問うてきました。プログラマーがなんらかの目的に向けてコーディングするのではなく、目的それ自体をリ・デザインする様をオープンにするというハードコアな問いかけの記録です。「Introspective Code and Executable Art(内観的コードと実行芸術)」は、コードによる作品であり、実行であり、保存(つまり記録)であるという提起を含む新作です。 藤幡正樹資料 会場|シアター、ギャラリー2 - テレビ番組『デザインギャラリー形と幻想』(1989年)の上映 -「First Night 椅子へのまなざし」(7月15日放送)「Second Night 眼玉は迷宮をめざす」(7月16日放送)「Last Night 都市・未完の欲望」(7月17日放送) 上映時間:90分(各30分をシアターにて連続上映) 19日 11:30〜13:00、13:20〜14:50、15:10〜16:30|20、21、24日 11:30〜13:00、13:20〜14:50|22、23日 11:30〜13:00、13:20〜14:50、18:30〜20:00 -《Light on the Net》(1996年)の筐体 -《Light on the NET》(1996年)関連資料 -『アートとコンピュータ 新しい美術の射程』(慶應義塾大学出版会、1999年)収録原稿の初出誌 1989年に放送された『デザインギャラリー形と幻想』は、藤幡正樹がディレションしたテレビ番組です。番組の構成を通じて、この時期の藤幡の思考が明確に示されています。また、『アートとコンピュータ』の初出誌は、当時、どのような分野にメディア・アートの場があったのか、どのような人々との間で、こうした議論の場が形成されてきたのかを検証する上で重要な資料です。 三輪眞弘資料 会場|IAMAS附属図書館 - コンサートに関するパンフレット、チラシ、掲載記事(新聞、雑誌)、手紙、葉書、手稿等 - 時空間3Dスキャニングシステム(2017年)による《みんなが好きな給食のおまんじゅう》(2013年) - 記録映像:メゾソプラノとコンピューター制御による 自動ピアノのための《赤ずきんちゃん伴奏器》(2016年) 昨年実施した「三輪眞弘メディア・パフォーマンス作品の保存・修復・資料化プロジェクト」(文化庁)による成果の一部で、《赤ずきんちゃん伴奏器》(1988年)の資料を中心に、ドイツと日本で、コンピュータ音楽がどのように受容されてきたのかを検証します。また「3Dスキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ」(科研費、代表:赤羽亨)で収録した《みんなが好きな給食のおまんじゅう》は、作品記述の資料化を形式とした新たな表現手法の提案です。
シンポジウム - 22–24日のコメンテーター : 久保田晃弘、藤幡正樹、三輪眞弘 - シンポジウムはインターネットによる中継の予定があります。 詳細はSNSを参照してください。
セミナーホール
 12/19 Tue. 18:00-20:00 「新しい時代」
藤幡正樹
久保田晃弘
三輪眞弘
モデレータ:伊村靖子、松井茂 性格の異なる3人の作家の活動の背景にある美術、工学、音楽に遡ってみたいと思います。それぞれの分野において、コンピュータと人間の関わり方が、表現として、その時々に見出してきた多様な「新しい時代」を検証します。特に、作品が思考され発表された当時と現在、さらには未来に向けて、作家の考える作品概念はどのように「精錬=エラボレーション」するのか? 作家は、メディア技術の変化と不即不離なエピステーメーとどのように関係を持つのか? 6日間全体のオープニングにあたる問題提起として、「新しい時代」を考えます。 https://youtu.be/6hfxy1SJ1E4
ギャラリー1
 12/20 Wed. 15:00-18:00 「再演、再制作、再展示」  12/21 Thu. 15:00-18:00 「資料の読み書きと教育」
石谷治寛 芸術史/ 京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員
赤羽亨 メディア表現/IAMAS准教授
松隈洋 建築家/京都工芸繊維大学デザイン・建築学系/ 美術工芸資料館教授
石谷治寛 芸術史/ 京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員
渡部葉子 近現代美術/慶應義塾大学アート・センター教授
三輪健仁 芸術学/東京国立近代美術館主任研究員
モデレータ:伊村靖子 近年、現代芸術の再演、再制作、再展示が注目されています。その理由のひとつに、パフォーマティヴ(行為遂行的)な価値や特定の技術環境を背景とする作品が生まれ、発表当初の意図を考慮した再現が困難になるケースが増えてきたことが挙げられます。こうした関心は、メディア・アートの基礎研究と無縁ではありません。作品のアイデンティティを問い直すための手法として展覧会や研究の事例を挙げながら、作品の保存、記録、記述のあり方について議論します。
モデレータ:伊村靖子 資料はさまざまな解釈や研究のプロセスを経て活用されることにより、新たな意味を持ち始めます。既存の歴史観や制度に対する批評的読解を促し、次の研究や表現へとつながる循環を、私たちはどのように生み出せるのでしょうか。大学における建築の模型制作による教育、展覧会研究(Exhibition Studies)、パフォーマンス作品の検証を通じた美術制度の問い直しというそれぞれの立場から、各研究者の視点を鮮やかに浮かび上がらせます。 https://www.youtube.com/watch?v=nax1EVNrEUQ
https://www.youtube.com/watch?v=rI7PsUnembU
 12/22 Fri. 15:00-18:00 「久保田晃弘:コードを記述し、実行し、 保存する」  12/23 Sat. 15:00-18:00 「三輪眞弘《夢のガラクタ市》二つの再演 をめぐって」
市川創太 建築家/doubleNegatives Architecture Ltd.
永田康祐 美術家/東京藝術大学大学院映像研究科
松川昌平 建築家/慶應義塾大学環境情報学部准教授
モデレータ:松井茂 工学を背景に持つ久保田晃弘は、メディア表現の手段としての単なる「コード」ではなく、「実行」という概念を持つ、これまでになかった特殊な言語体系として、コード自体をメディア表現の根幹として注目しています。換言すれば、メディア・アート研究の本質として、コードによる「実行的価値」への注目を促しています。アプリケーションのブリコラージュとして、メディア表現の背景に退いたようにもみえる「コード」を敢えて主題とし、コードが実行した作品の表象や挙動をいかに記録すべきか? 新しい作品概念を議論します。 https://www.youtube.com/watch?v=JaQqwtF2tXo  12/24 Sun. 15:00-18:00 「藤幡正樹《Light on the Net》を解読する」
演奏:篠崎史子(ハープ)、有馬純寿(エレクトロニクス)
篠﨑史子 ハープ
有馬純寿 音楽家/帝塚山学院大学人間科学部准教授
岡部真一郎 音楽学/明治学院大学文学部教授
北野圭介 映像理論/立命館大学映像学部教授
モデレータ:松井茂 コンピュータとハープのための楽曲《夢のガラクタ市》を、1990年の初演時に近い環境と、2016年度にエミュレーションした環境で再演します。現代音楽における作品概念、演奏家(人間)とコンピュータのコミュニケーションの多様性を議論します。この関係性を考える端緒として、メディア技術におけるコントロール(それは管理なのか制御なのか?)をどのように定義し、理解するのかが問題となってきます。作曲のみならず演奏によるコントロール、エミュレーションから垣間見える、音楽学、芸術学の新たなフェーズを検討します。 https://www.youtube.com/watch?v=5WmJfQw3h0A
飯田豊 文化社会学/立命館大学産業社会学部准教授.
喜多千草 コンピューティング史研究/ 関西大学総合情報学部教授
篠原資明 詩人、美学/高松市美術館館長
モデレータ:松井茂 1996年にソフトピア・センタービル1Fに設置された《Light on the Net》は、1995年がインターネット元年とも言われることから想像できるように、インターネットを活用したコミュニケーション・メディアの嚆矢ともされる作品です。ソフトピアジャパンが設立された際の共同研究であり、社会史的な観点からも注目されます。本作は、インターネット上で閲覧する、言わばメディア・イベント的なプロジェクトであり、現在から積極的に評価する観点を多く有する作品と考えられます。インフラストラクチャーを想像力とした作品の議論を通じて、社会的諸関係、メディア環境と芸術を再配置したいと思います https://www.youtube.com/watch?v=oJ1GucrCabo
赤羽 亨 有馬純寿
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授。IAMAS卒業後、Royal College of Art - Computer Related Designにて修士を修了-MA(RCA)。インタラクションデザインに焦点をあて、メディアテクノロジーを使った表現やインタラクションの記録についての研究を行っている。IAMASにおいて実施された「ガングプロジェクト」「アドバンストデザインプロジェクト」「あしたをプロトタイピングするプロジェクト」などのデザインプロジェクトに携わるとともに、そこで得られた知見をベースに企業との共同研究も積極的に行っている。主な研究活動に「メディア芸術表現基礎ワークショップ」「デザイン・プロセスアーカイブシステム」「3Dスキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ」がある。
1965年生まれ。エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、現代音楽、即興演奏などジャンルを横断する活動を展開。これまでに数多くの演奏会で音響技術や演奏を手がけ高い評価を得ている。第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門受賞。2012年より現代音楽アンサンブル「東京現音計画」を開始、第1回公演が第13回佐治敬三賞を受賞。現在、帝塚山学院大学人間科学部准教授。京都市立芸術大学非常勤講師。 石谷治寛
飯田 豊 1979年、広島県福山市生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。専門はメディア論、メディア技術史、文化社会学。著書に『テレビが見世物だったころ 初期テレビジョンの考古学』(青弓社、2016年)、『現代メディア・イベント論 パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』(共編著、勁草書房、2017年)、『メディア技術史 デジタル社会の系譜と行方[改訂版]』(編著、北樹出版、2017年)、『1990年代論』(分担執筆、河出書房新社、2017年)などがある。
京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員。京都大学人間・環境学研究科博士後期課程修了。芸術史、記憶文化研究。メディアや社会環境の変化にともなう知覚やトラウマ記憶の問題を通して近現代芸術を考察。1980年代以降の芸術活動の資料保存やアーカイブを実践研究している。著書に『幻視とレアリスム―クールベからピサロへ フランス近代絵画の再考』(人文書院)。共著に『アートセラピー再考』(平凡社)など。また「タイムベースト・メディアを用いた美術作品の修復・保存のガイド」(ウェブ掲載)を編集・執筆。共訳にクレーリー『知覚の宙吊り』(平凡社)、クレーリー『24/7―眠らない社会』(NTT出版)など。
岡部真一郎
市川創太 建築家、ダブルネガティヴスアーキテクチャー一級建築士事務所主宰者、都市研究室エイチシーラボの創設メンバー。建築設計の手法についての研究・開発および実践の他、コンピューティングによる評価に基づく都市コンサルティングなどを主たる活動としている。「建築」を「空間計測装置」として捉え、プロジェクト「なめらかな複眼→超眼」においては、建築の空間表記方法について提案を行っている。山口情報芸術センターにて、2007年制作の《コーポラ・イン・サイト》は、第11回ベネチア国際建築ビエンナーレのハンガリー代表に選出され、ヨーロッパ、ロシア、メキシコなどを巡回した。代表作に《大崎市 感覚ミュージアム常設展示dqpb》、《多摩美術大学アルゴリズミック・ウォール》、《Kepes Institute Entrance》、《なご原の家》、《gravicells》(三上晴子との協働)など。
音楽学者・評論家。明治学院大学文学部芸術学科教授。日本近代音楽館収書委員長。東京生まれ。ケンブリッジ大学を経て、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。パウル・ザッハー財団(スイス)客員研究員。ロンドン大学、ケルン大学音楽学研究所客員研究員。専攻は、音楽学、特に20世紀および同時代音楽。『日本経済新聞』『朝日新聞』『東京新聞』『レコード芸術』『音楽の友』などで評論活動を展開。また、NHKをはじめ、テレビ・ラジオの音楽番組の解説、キャスターなども務める。主な著作に『ヴェーベルン—西洋音楽史のプリズム』「装置としてのオペラ—タン・ドゥン:《マルコ・ポーロ》序論」などがある。食文化・ワインにも造詣が深い。 北野圭介
喜多千草 コンピューティング史研究者。主著に『インターネットの思想史』青土社、2003年(日経BP社BizTech図書賞)、『起源のインターネット』青土社、2005年。季刊『d/sign』に「コンピュータとデザイン―その蜜月関係はどのようにはじまったのか」を連載。京都大学文学部史学科美学美術史学科卒業。卒論は中国陶磁史。卒業後はNHK入局。番組制作局ディレクターとして渋谷の放送センターに勤務。その後、京都大学文学研究科現代文科学系二十世紀学専攻にて、コンピューティング史で修士、博士学位を取得後、京都大学学術情報メディアセンター助手を経て、関西大学総合情報学部助教授。現在、教授。
立命館大学教授。映像理論。2012年9月から2013年3月までロンドン大学ゴールドスミスカレッジ客員研究員。著書に『映像論序説〈デジタル/アナログ〉を越えて』(人文書院、2009年)、『制御と社会』(人文書院、2013年)、『新版ハリウッド100年史講義』(平凡社新書、2017年)など。論文に、“Kobayashi Hideo and the Question of Media”(in Media Theory in Japan, edited by Marc Steinberg and Alexander Zahlten, Duke University Press, 2016)、「アニメーションと映像をめぐる問い アニメ、アニメーション、アニメイティング」(『アニメーション研究』日本アニメーション学会発行、2017年)など。翻訳書に『プロトコル』(人文書院、2017年)。映像と表現文化の関係を軸に、技術、社会、実存の歴史も視野に収めながら、理論的に考察する。
久保田晃弘 篠﨑史子
1960年生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース教授、メディアセンター所長。世界初の芸術衛星と深宇宙彫刻の打ち上げに成功した衛星芸術プロジェクトARTSATをはじめ、自然知能と美学の数学的構造、ライヴ ・ コーディングと自作楽器によるライヴ ・ パフォーマンスなど、さまざまな領域を横断 ・ 結合するハイブリッドな創作の世界を開拓中。芸術衛星1号機の《ARTSAT1: INVADER》でアルス ・ エレクトロニカ2015ハイブリッド・アート部門優秀賞をチーム受賞。《ARTSATプロジェクト》の成果で、第66回芸術選奨の文部科学大臣賞(メディア芸術部門)。近著に『遙かなる他者のためのデザイン―久保田晃弘の思索と実装』(BNN新社, 2017)がある。 篠原資明
桐朋学園大学を首席で卒業後、アメリカに留学。1970年イスラエル国際ハープ・コンクール3位入賞。1973年小澤征爾指揮のベルリン・フィル定期演奏会に出演の他、ヨーロッパの各フェスティヴァルに出演。1974年文化庁在外研修員として西ベルリン、パリに留学。1972年にスタートした自主企画「篠﨑史子ハープの個展」は常に高い評価を得ており、2001年第8回で文化庁芸術祭優秀賞、中島健蔵音楽賞、サントリー芸術財団佐治敬三賞を、2007年第10回で朝日現代音楽賞を、2012年第12回で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞している。他に、2005年日本現代芸術振興賞受賞、平成25年秋には紫綬褒章を受章した。1972年より邦人作曲家にハープのための新作を委嘱しており、その数は35曲に及ぶ。これまでに国内外の主要オーケストラと共演する他、ランパル、ニコレ、ゴールウェイ、ガロワらの名手とも共演。十数枚のCDが主要レーベルより発売されている。イスラエル国際ハープ・コンクール、ジュネーヴ国際コンクールなどの審査委員を務める他、音楽大学において後進の指導にも当たっている。
1950年香川県生まれ。1980年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。東京芸術大学専任講師、京都大学大学院教授などを経て、現在、京都大学名誉教授、高松市美術館館長。2010年から2013年にかけて美学会会長を歴任。哲学者としては、あいだ哲学を提唱し、詩人としては、方法詩を提唱・実践する。また、1980年代から現代アートの批評・展覧会の企画などにも携わる。主な著作に、『空海と日本思想』(岩波新書)、『差異の王国 美学講義』(晃洋書房)、『まず美にたずねよ 風雅モダンへ』(岩波書店)など、主な詩集に、『サイ遊記』『平安にしずく』『空うみのあいだ』(以上、思潮社)、『物騒ぎ』『星しぶき』(以上、七月堂)など。
永田康祐 1990年愛知県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了。主な展示に、『Malformed Objects―無数の異なる身体のためのブリコラージュ』(山本現代、2017年)、個展『Therapist』(TWS本郷、2016年)、『マテリアライジング展III』(@KCUA、2016年)などがある。
松川昌平
藤幡正樹 1956年生まれ。メディア・アートのパイオニアであり、1980年代にCG作品、その後のコンピュータによる彫刻作品を経て、90年代には《Beyond Pages(1995-97)》等のインタラクティブ作品を展開。特に1992年の《生け捕られた速度》から、2012年の《Voices of Aliveness》へと続くField-worksシリーズは、動画にGPSによる位置情報を付加することで、デジタルによって仮想空間と現実空間を繋ぎ、記録と記憶の新しい可能性を証明した作品群である。1996年に《Global Interior project #2》で、Golden NIKA、2013年に《Voices of Aliveness》で、Award of Distinctionを、ArsElectronicaにて受賞。2010年には《Simultaneous Echoes》で、文化庁「芸術選奨」文部科学大臣賞を受賞している。 松隈 洋 1957年兵庫県生まれ。1980年京都大学工学部建築学科卒業、前川國男建築設計事務所入所。2000年京都工芸繊維大学助教授。2008年同教授。現在に至る。工学博士(東京大学)。専門は近代建築史、建築設計論。2013年よりDOCOMOMOJapan代表。主な著書に、『建築の前夜 前川國男論』、『ル・コルビュジエから遠く離れて』、『ルイス・カーン』、『坂倉準三とはだれか』など。生誕100年・前川國男建築展(2005年)事務局長、文化遺産としてのモダニズム建築 DOCOMOMO20選展(2000年)と同100選展(2005年)のキュレーションの他に、多くの建築展に携わる。国立近現代建築資料館運営委員。
1974年生まれ。建築家、studio000主宰、慶應義塾大学環境情報学部准教授。1998年、東京理科大学工学部建築学科卒業。1999年、000studio設立。2009-11年、文化庁派遣芸術家在外研修員および客員研究員としてハーバード大学GSD在籍。2012年より慶應義塾大学環境情報学部専任講師。建築の計算(不)可能性を探究。アルゴリズミック・デザインの研究、実践を行う。共著に『設計の設計』(INAX出版、2011)、訳書に『アルゴリズミック・アーキテクチュア』(彰国社、2010)など。 三輪健仁 東京国立近代美術館主任研究員、立教大学非常勤講師。主な企画(共同キュレーション含む)に「Re : play 1972 / 2015『映像表現'72』展、再演」(2015年)、「14の夕べ」(2012年)、「ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ」(2009年)など(いずれも東京国立近代美術館)。最近の執筆に「ノンサイト デス・ヴァレー」『ロバート・スミッソンの作品一覧|「プラスティック展」(1965年)から「ノンサイト展」(1969年)まで』(東京国立近代美術館、2017年)、「『アンチ ・ イリュージョン : 手続き / 素材』展における『映像』と『彫刻』の交差」『ニューヨーク 錯乱する都市の夢と現実(西洋近代の都市と芸術7)』(竹林舎、2017年)など。 渡部葉子
三輪眞弘 1958年東京に生まれる。国立ベルリン芸術大学及び国立ロベルト・シューマン音楽大学で作曲を学ぶ。1980年代後半からコンピュータを用いたアルゴリズミック・コンポジションと呼ばれる手法で数多くの作品を発表。1989年第10回入野賞第1位、2004年芥川作曲賞、2007年プリ・アルスエレクトロニカでグランプリ(ゴールデン・ニカ)、2010年芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。著書に『三輪眞弘音楽藝術 全思考一九九八−二〇一〇』をはじめ、CD「村松ギヤ(春の祭典)」や楽譜出版など多数。旧「方法主義」同人。「フォルマント兄弟」の兄。情報科学芸術大学院大学[IAMAS]学長。
慶應義塾大学アート ・ センター教授 / キュレーター。専門は近現代美術史。慶應義塾大学大学院修了(美学・美術史)。東京都美術館、東京都現代美術館において、学芸員として展覧会活動や研究活動を展開。2006年より現職。各種催事や展覧会(「同時代の眼」シリーズ展、「東京ビエンナーレ’70再び」展etc.)の企画実施とともに、アート ・ センターが所管するアーカイヴの活動に関わり、戦後芸術のアーカイヴ化の問題にも取り組んでいる。2016年にはテート・リサーチ・センター:アジア、ヴィジティング・フェローとしてロンドンで研究活動。
スタッフ
ディレクター 伊村靖子 ディレクター 松井茂
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]講師。2013年京都市立芸術大学博士号(芸術学)取得。研究テーマは「1960年代の美術批評 東野芳明の言説を中心に」(博士学位論文)。共編に『虚像の時代 東野芳明美術批評選』(河出書房新社、2013年)。論文に「「色彩と空間」展から大阪万博まで 六〇年代美術とデザインの接地面」(『美術フォーラム21』第30号、醍醐書房、2014年11月)など。関わった展覧会に「共創のかたち デジタル・ファブリケーション時代の想像力」展(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2011年)、「美術と印刷物 1960-70年代を中心に」展(東京国立近代美術館、2014年)など。 1975年生まれ。詩人、情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授。映像メディア学に基づいて、マス・メディアを分母とした現代芸術の表現動向に着目し、研究に取り組んでいる。論文「今野勉 ラディカルなテレビ表現をするレジスタンス」(『放送研究と調査』2015年2月)、監修「磯崎新 12×5=60」展(ワタリウム美術館、2014年)、プログラム「おくりもの 藤幡正樹 Expanded Animation Works」(恵比寿映像祭、2013年)等。今年度より「マス・メディア空間における芸術表現と情報流通の研究」(科研費、2017年~)に取り組んでいる。
会場構成 西澤徹夫 広報 / 資料収集 / デザイン コ本や honkbooks
1974年生まれ。東京芸術大学美術学部美術研究科建築専攻修了。ヴィデオを待ちながら(2009年)、パウル・クレー展(2011年)、Re:play展(2015年)(東京国立近代美術館)、など展覧会会場デザイン多数。東京国立近代美術館所蔵品ギャラリーリニューアル(2011年)、京都市美術館再整備工事(2015年〜)、八戸市新美術館新築工事(2017年〜)ほか、住宅、リノベーションなど。 2016年より活動するメディア・プロダクション。映像や書籍の制作、展覧会やプロジェクトを企画し、自ら運営する本屋(東京都北区王子)を拠点に展開している。青柳菜摘/だつお(アーティスト、1990年生まれ)、清水玄(ブック・ディレクター、1984年生まれ)、和田信太郎(ドキュメント・ディレクター、1984年生まれ)主宰。3人ともに東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻出身。最近の活動に、展覧会シリーズ「残存のインタラクション」企画(Kanzan Gallery、2017)、「ワーグナー・プロジェクト」メディア・ディレクション(神奈川芸術劇場KAAT、2017)など。別名、thoasa。
スタッフ 赤羽亨、池田泰教、伊村靖子、大石桂誉、金山智子 北村茂範、後藤圭太、竹内順子、古澤龍、前田真二郎 松井茂、山田晃嗣、山田聡 フライヤー・デザイン コ本や honkbooks + 田岡美紗子 web制作 コ本や honkbooks + 早川翔人 ハンドアウト 菊池周二 協力 HDII高精細映像技術を用いた表現研究プロジェクト IAMAS図書館・アーカイブ・プロジェクト
朗読 青柳菜摘 テキスト 藤幡正樹「「形」をめぐる架空の洞窟」 『Forbidden Fruits』(リブロポート、1991年)より
アクセス
お問い合わせ
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]事務局 〒503-0006 岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地 tel: 0584-75-6600 / fax: 0584-75-6637 Mail:
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画面をタップしてください ※音声が流れます 、マナーモードをオフにしてください 岐阜おおがきビエンナーレ2017 新しい時代 メディア・アート研究事始め Ogaki Biennale 2017 The New Era: Beginning of media, art and performance studies [会期]2017年12月19日(火)- 24日(日) 11:00-19:00 ※22日, 23日は 20 : 00まで [会場]IAMAS附属図書館(ワークショップ24 1F) ギャラリー1・2、シアター、セミナーホール (ソフトピアジャパンセンタービル 3F) [主催]情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 大垣市 [資料展示]久保田晃弘 藤幡正樹 三輪眞弘 [入場無料|予約不要] 開催概要 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]は、2016年度に開学20周年を迎えました。第7回目となる今回のビエンナーレは、本学と軌を一に展開してきたメディア・アートを、性格の異なる3人の作家、藤幡正樹、三輪眞弘、久保田晃弘の活動からひもときます。美術、音楽、工学を背景に、コンピュータと人間の関わり方を表現として、その時々に見出された、多様な「新しい時代」を、シンポジウムと資料展示から検証します。 メディア・アートが追及してきたコンピュータと人間の関わり方は、現在では、日常生活の深部と接地しています。しかしながら、メディア・アートが培った表現や設計に関わる行為遂行的(パフォーマティヴ)な思想は、一過性の現象として見過ごされがちです。こうした言説の再配置を目的としたメディア・アートに関する議論の生成を、いま「新しい時代」と位置付け、岐阜おおがきビエンナーレ2017を開催します。 岐阜おおがきビエンナーレ2017ディレクター・ステイトメント
 伊村靖子 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授 「新しい時代」とはなにか?
過去が再び現れるのは、それが隠れた一つの現在だからです。 今回のビエンナーレでは、資料展示、コンサートを通じて過去と対峙することを、「メディア・アート」についての議論の端緒としたいと考えています。 メディア意識を背景とした芸術作品は、発表当初、作家と鑑賞者を結びつけていた環境が失われることで、メディア論として機能したはずの批評性が見えづらくなります。その結果、メディア技術がもたらした表現における構造的変化が持つ批評性や観衆論は後退し、領域横断的な言説は、個別の領域の些末な出来事へと分断・分散されたまま、忘れ去られてきました。 しかしながら、ここで問題にしたいのは、こうした忘却ではなく、過去を召喚する行為の側にあります。一過性の行為に賭ける態度を「新しい時代」と標榜すること自体は、ポストモダンの焼き直しを思わせるかもしれません。とはいえこうした地点に立つことからしかメディア・アートの問い直しを始めることは困難でしょう。 表現としてメディアを選択する行為の背後にあった思想とは何だったのか? また、その現在性について、みなさんと一緒に議論する機会を持ちたいと思います。 メディア・アートのエラボレーション 松井茂 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授 20世紀初頭から、有史以来の速度を得たメディア技術の進展は、同時代としての「現代」を、瞬間的に歴史の側へと押し流し、これに追随して更新する社会制度は、常に賞味期限切れの「新しい時代」を現在としてきました。今回のビエンナーレに寄せて換言すれば、「メディア・アート」という言葉も、この20年間で一般化したと同時に、陳腐化しています。とは言え、私はここで悲嘆に暮れるつもりはありません。陳腐化した現象の蓄積が、従来の歴史をより陳腐な現在として膠着させてゆく状況に対して、異議申し立てをしたいと考えているのです。 つまり、私が主張したいことは、単なる記録や保存という行為が思考の放棄であり、その都度毎の「新しい時代」の記録や保存という行為自体が、自らの動体視力の「精錬=エラボレーション」として、生存のために活用されるべき「術=アート」でなければならないということなのです。「行為遂行的=パフォーマティヴ」な思想を批評点として扱うべく、メディア・アートに着目し、作品展示ではなく選別した資料展示を、「精錬=エラボレーション」のためのシンポジウムを、ビエンナーレ自体を実践の場として構想しました。実空間としての大垣のみならず、SNSや中継を通じて、私たちの企みにぜひ参画してください。 資料展示 久保田晃弘資料 会場|IAMAS附属図書館 - 2000年以降のライブ・コーディングを中心とした資料。 -「Introspective Code and Executable Art (内観的コードと実行芸術)」 -《Language with the Mind 心をもつ言語》(2017) -《Poetics of Generated Cloud 生成雲の詩学》(2017) -《Sporking Shreds in Chords コードの中の細断処理》 (2006-2017) 工学を背景に持つ久保田は、表現もしくは表象の背後にあるコードに注目し、人工物の設計を通じて「自由」のあり方を問うてきました。プログラマーがなんらかの目的に向けてコーディングするのではなく、目的それ自体をリ・デザインする様をオープンにするというハードコアな問いかけの記録です。「Introspective Code and Executable Art(内観的コードと実行芸術)」は、コードによる作品であり、実行であり、保存(つまり記録)であるという提起を含む新作です。 藤幡正樹資料 会場|シアター、ギャラリー2 -テレビ番組『デザインギャラリー形と幻想』(1989年)の上映 -「First Night 椅子へのまなざし」(7月15日放送) -「Second Night 眼玉は迷宮をめざす」(7月16日放送) -「Last Night 都市・未完の欲望」(7月17日放送) 上映時間:90分(各30分をシアターにて連続上映) 19日 11:30〜13:00、13:20〜14:50、15:10〜16:30 20、21、24日 11:30〜13:00、13:20〜14:50 22、23日 11:30〜13:00、13:20〜14:50、18:30〜20:00 -《Light on the Net》(1996年)の筐体 -《Light on the NET》(1996年)関連資料 -『アートとコンピュータ 新しい美術の射程』 (慶應義塾大学出版会、1999年)収録原稿の初出誌 1989年に放送された『デザインギャラリー形と幻想』は、藤幡正樹がディレションしたテレビ番組です。番組の構成を通じて、この時期の藤幡の思考が明確に示されています。また、『アートとコンピュータ』の初出誌は、当時、どのような分野にメディア・アートの場があったのか、どのような人々との間で、こうした議論の場が形成されてきたのかを検証する上で重要な資料です。 三輪眞弘資料 会場|IAMAS附属図書館 - コンサートに関するパンフレット、チラシ、 掲載記事(新聞、雑誌)、手紙、葉書、手稿等 - 時空間3Dスキャニングシステム(2017年)による 《みんなが好きな給食のおまんじゅう》(2013年) - 記録映像:メゾソプラノとコンピューター制御による 自動ピアノのための《赤ずきんちゃん伴奏器》(2016年) 昨年実施した「三輪眞弘メディア・パフォーマンス作品の保存・修復・資料化プロジェクト」(文化庁)による成果の一部で、《赤ずきんちゃん伴奏器》(1988年)の資料を中心に、ドイツと日本で、コンピュータ音楽がどのように受容されてきたのかを検証します。また「3Dスキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ」(科研費、代表:赤羽亨)で収録した《みんなが好きな給食のおまんじゅう》は、作品記述の資料化を形式とした新たな表現手法の提案です。 シンポジウム - 22–24日のコメンテーター : 久保田晃弘、藤幡正樹、三輪眞弘 - シンポジウムはインターネットによる中継の予定があります。 詳細はSNSを参照してください。
セミナーホール
 12/19 Tue. 18:00-20:00 「新しい時代」
藤幡正樹
久保田晃弘
三輪眞弘
モデレータ:伊村靖子、松井茂 性格の異なる3人の作家の活動の背景にある美術、工学、音楽に遡ってみたいと思います。それぞれの分野において、コンピュータと人間の関わり方が、表現として、その時々に見出してきた多様な「新しい時代」を検証します。特に、作品が思考され発表された当時と現在、さらには未来に向けて、作家の考える作品概念はどのように「精錬=エラボレーション」するのか? 作家は、メディア技術の変化と不即不離なエピステーメーとどのように関係を持つのか? 6日間全体のオープニングにあたる問題提起として、「新しい時代」を考えます。 https://www.youtube.com/watch?v=pnMW5bF4uWI
ギャラリー1
 12/20 Wed. 15:00-18:00 「再演、再制作、再展示」
赤羽亨 メディア表現/IAMAS准教授
石谷治寛 芸術史/ 京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員
三輪健仁 芸術学/東京国立近代美術館主任研究員
モデレータ:伊村靖子 近年、現代芸術の再演、再制作、再展示が注目されています。その理由のひとつに、パフォーマティヴ(行為遂行的)な価値や特定の技術環境を背景とする作品が生まれ、発表当初の意図を考慮した再現が困難になるケースが増えてきたことが挙げられます。こうした関心は、メディア・アートの基礎研究と無縁ではありません。作品のアイデンティティを問い直すための手法として展覧会や研究の事例を挙げながら、作品の保存、記録、記述のあり方について議論します。 https://www.youtube.com/watch?v=rI7PsUnembU  12/21 Thu. 15:00-18:00 「資料の読み書きと教育」
石谷治寛 芸術史/ 京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員
松隈洋 建築家/京都工芸繊維大学デザイン・建築学系/ 美術工芸資料館教授
渡部葉子 近現代美術/慶應義塾大学アート・センター教授
モデレータ:伊村靖子 資料はさまざまな解釈や研究のプロセスを経て活用されることにより、新たな意味を持ち始めます。既存の歴史観や制度に対する批評的読解を促し、次の研究や表現へとつながる循環を、私たちはどのように生み出せるのでしょうか。大学における建築の模型制作による教育、展覧会研究(Exhibition Studies)、パフォーマンス作品の検証を通じた美術制度の問い直しというそれぞれの立場から、各研究者の視点を鮮やかに浮かび上がらせます。 https://www.youtube.com/watch?v=nax1EVNrEUQ  12/22 Fri. 15:00-18:00 「久保田晃弘:コードを記述し、実行し、 保存する」
市川創太 建築家/doubleNegatives Architecture Ltd.
永田康祐 美術家/東京藝術大学大学院映像研究科
松川昌平 建築家/慶應義塾大学環境情報学部准教授
モデレータ:松井茂 工学を背景に持つ久保田晃弘は、メディア表現の手段としての単なる「コード」ではなく、「実行」という概念を持つ、これまでになかった特殊な言語体系として、コード自体をメディア表現の根幹として注目しています。換言すれば、メディア・アート研究の本質として、コードによる「実行的価値」への注目を促しています。アプリケーションのブリコラージュとして、メディア表現の背景に退いたようにもみえる「コード」を敢えて主題とし、コードが実行した作品の表象や挙動をいかに記録すべきか? 新しい作品概念を議論します。 https://www.youtube.com/watch?v=JaQqwtF2tXo  12/23 Sat. 15:00-18:00 「三輪眞弘《夢のガラクタ市》二つの再演 をめぐって」 演奏:篠崎史子(ハープ)、有馬純寿(エレクトロニクス)
篠﨑史子 ハープ
有馬純寿 音楽家/帝塚山学院大学人間科学部准教授
岡部真一郎 音楽学/明治学院大学文学部教授
北野圭介 映像理論/立命館大学映像学部教授
モデレータ:松井茂 コンピュータとハープのための楽曲《夢のガラクタ市》を、1990年の初演時に近い環境と、2016年度にエミュレーションした環境で再演します。現代音楽における作品概念、演奏家(人間)とコンピュータのコミュニケーションの多様性を議論します。この関係性を考える端緒として、メディア技術におけるコントロール(それは管理なのか制御なのか?)をどのように定義し、理解するのかが問題となってきます。作曲のみならず演奏によるコントロール、エミュレーションから垣間見える、音楽学、芸術学の新たなフェーズを検討します。 https://www.youtube.com/watch?v=5WmJfQw3h0A  12/24 Sun. 15:00-18:00 「藤幡正樹《Light on the Net》を解読する」
飯田豊 文化社会学/立命館大学産業社会学部准教授.
喜多千草 コンピューティング史研究/ 関西大学総合情報学部教授
篠原資明 詩人、美学/高松市美術館館長
モデレータ:松井茂 1996年にソフトピア・センタービル1Fに設置された《Light on the Net》は、1995年がインターネット元年とも言われることから想像できるように、インターネットを活用したコミュニケーション・メディアの嚆矢ともされる作品です。ソフトピアジャパンが設立された際の共同研究であり、社会史的な観点からも注目されます。本作は、インターネット上で閲覧する、言わばメディア・イベント的なプロジェクトであり、現在から積極的に評価する観点を多く有する作品と考えられます。インフラストラクチャーを想像力とした作品の議論を通じて、社会的諸関係、メディア環境と芸術を再配置したいと思います https://www.youtube.com/watch?v=oJ1GucrCabo 赤羽 亨 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授。IAMAS卒業後、Royal College of Art - Computer Related Designにて修士を修了-MA(RCA)。インタラクションデザインに焦点をあて、メディアテクノロジーを使った表現やインタラクションの記録についての研究を行っている。IAMASにおいて実施された「ガングプロジェクト」「アドバンストデザインプロジェクト」「あしたをプロトタイピングするプロジェクト」などのデザインプロジェクトに携わるとともに、そこで得られた知見をベースに企業との共同研究も積極的に行っている。主な研究活動に「メディア芸術表現基礎ワークショップ」「デザイン・プロセスアーカイブシステム」「3Dスキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ」がある。 有馬純寿 1965年生まれ。エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、現代音楽、即興演奏などジャンルを横断する活動を展開。これまでに数多くの演奏会で音響技術や演奏を手がけ高い評価を得ている。第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門受賞。2012年より現代音楽アンサンブル「東京現音計画」を開始、第1回公演が第13回佐治敬三賞を受賞。現在、帝塚山学院大学人間科学部准教授。京都市立芸術大学非常勤講師。 飯田 豊 1979年、広島県福山市生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。専門はメディア論、メディア技術史、文化社会学。著書に『テレビが見世物だったころ 初期テレビジョンの考古学』(青弓社、2016年)、『現代メディア・イベント論 パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』(共編著、勁草書房、2017年)、『メディア技術史 デジタル社会の系譜と行方[改訂版]』(編著、北樹出版、2017年)、『1990年代論』(分担執筆、河出書房新社、2017年)などがある。 石谷治寛 京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員。京都大学人間・環境学研究科博士後期課程修了。芸術史、記憶文化研究。メディアや社会環境の変化にともなう知覚やトラウマ記憶の問題を通して近現代芸術を考察。1980年代以降の芸術活動の資料保存やアーカイブを実践研究している。著書に『幻視とレアリスム―クールベからピサロへ フランス近代絵画の再考』(人文書院)。共著に『アートセラピー再考』(平凡社)など。また「タイムベースト・メディアを用いた美術作品の修復・保存のガイド」(ウェブ掲載)を編集・執筆。共訳にクレーリー『知覚の宙吊り』(平凡社)、クレーリー『24/7―眠らない社会』(NTT出版)など。 市川創太 建築家、ダブルネガティヴスアーキテクチャー一級建築士事務所主宰者、都市研究室エイチシーラボの創設メンバー。建築設計の手法についての研究・開発および実践の他、コンピューティングによる評価に基づく都市コンサルティングなどを主たる活動としている。「建築」を「空間計測装置」として捉え、プロジェクト「なめらかな複眼→超眼」においては、建築の空間表記方法について提案を行っている。山口情報芸術センターにて、2007年制作の《コーポラ・イン・サイト》は、第11回ベネチア国際建築ビエンナーレのハンガリー代表に選出され、ヨーロッパ、ロシア、メキシコなどを巡回した。代表作に《大崎市 感覚ミュージアム常設展示dqpb》、《多摩美術大学アルゴリズミック・ウォール》、《Kepes Institute Entrance》、《なご原の家》、《gravicells》(三上晴子との協働)など。 岡部真一郎 音楽学者・評論家。明治学院大学文学部芸術学科教授。日本近代音楽館収書委員長。東京生まれ。ケンブリッジ大学を経て、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。パウル・ザッハー財団(スイス)客員研究員。ロンドン大学、ケルン大学音楽学研究所客員研究員。専攻は、音楽学、特に20世紀および同時代音楽。『日本経済新聞』『朝日新聞』『東京新聞』『レコード芸術』『音楽の友』などで評論活動を展開。また、NHKをはじめ、テレビ・ラジオの音楽番組の解説、キャスターなども務める。主な著作に『ヴェーベルン—西洋音楽史のプリズム』「装置としてのオペラ—タン・ドゥン:《マルコ・ポーロ》序論」などがある。食文化・ワインにも造詣が深い。 喜多千草 コンピューティング史研究者。主著に『インターネットの思想史』青土社、2003年(日経BP社BizTech図書賞)、『起源のインターネット』青土社、2005年。季刊『d/sign』に「コンピュータとデザイン―その蜜月関係はどのようにはじまったのか」を連載。京都大学文学部史学科美学美術史学科卒業。卒論は中国陶磁史。卒業後はNHK入局。番組制作局ディレクターとして渋谷の放送センターに勤務。その後、京都大学文学研究科現代文科学系二十世紀学専攻にて、コンピューティング史で修士、博士学位を取得後、京都大学学術情報メディアセンター助手を経て、関西大学総合情報学部助教授。現在、教授。 北野圭介 立命館大学教授。映像理論。2012年9月から2013年3月までロンドン大学ゴールドスミスカレッジ客員研究員。著書に『映像論序説〈デジタル/アナログ〉を越えて』(人文書院、2009年)、『制御と社会』(人文書院、2013年)、『新版ハリウッド100年史講義』(平凡社新書、2017年)など。論文に、“Kobayashi Hideo and the Question of Media”(in Media Theory in Japan, edited by Marc Steinberg and Alexander Zahlten, Duke University Press, 2016)、「アニメーションと映像をめぐる問い アニメ、アニメーション、アニメイティング」(『アニメーション研究』日本アニメーション学会発行、2017年)など。翻訳書に『プロトコル』(人文書院、2017年)。映像と表現文化の関係を軸に、技術、社会、実存の歴史も視野に収めながら、理論的に考察する。 久保田晃弘 1960年生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース教授、メディアセンター所長。世界初の芸術衛星と深宇宙彫刻の打ち上げに成功した衛星芸術プロジェクトARTSATをはじめ、自然知能と美学の数学的構造、ライヴ ・ コーディングと自作楽器によるライヴ ・ パフォーマンスなど、さまざまな領域を横断 ・ 結合するハイブリッドな創作の世界を開拓中。芸術衛星1号機の《ARTSAT1: INVADER》でアルス ・ エレクトロニカ2015ハイブリッド・アート部門優秀賞をチーム受賞。《ARTSATプロジェクト》の成果で、第66回芸術選奨の文部科学大臣賞(メディア芸術部門)。近著に『遙かなる他者のためのデザイン―久保田晃弘の思索と実装』(BNN新社, 2017)がある。 篠﨑史子 桐朋学園大学を首席で卒業後、アメリカに留学。1970年イスラエル国際ハープ・コンクール3位入賞。1973年小澤征爾指揮のベルリン・フィル定期演奏会に出演の他、ヨーロッパの各フェスティヴァルに出演。1974年文化庁在外研修員として西ベルリン、パリに留学。1972年にスタートした自主企画「篠﨑史子ハープの個展」は常に高い評価を得ており、2001年第8回で文化庁芸術祭優秀賞、中島健蔵音楽賞、サントリー芸術財団佐治敬三賞を、2007年第10回で朝日現代音楽賞を、2012年第12回で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞している。他に、2005年日本現代芸術振興賞受賞、平成25年秋には紫綬褒章を受章した。1972年より邦人作曲家にハープのための新作を委嘱しており、その数は35曲に及ぶ。これまでに国内外の主要オーケストラと共演する他、ランパル、ニコレ、ゴールウェイ、ガロワらの名手とも共演。十数枚のCDが主要レーベルより発売されている。イスラエル国際ハープ・コンクール、ジュネーヴ国際コンクールなどの審査委員を務める他、音楽大学において後進の指導にも当たっている。 篠原資明 1950年香川県生まれ。1980年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。東京芸術大学専任講師、京都大学大学院教授などを経て、現在、京都大学名誉教授、高松市美術館館長。2010年から2013年にかけて美学会会長を歴任。哲学者としては、あいだ哲学を提唱し、詩人としては、方法詩を提唱・実践する。また、1980年代から現代アートの批評・展覧会の企画などにも携わる。主な著作に、『空海と日本思想』(岩波新書)、『差異の王国 美学講義』(晃洋書房)、『まず美にたずねよ 風雅モダンへ』(岩波書店)など、主な詩集に、『サイ遊記』『平安にしずく』『空うみのあいだ』(以上、思潮社)、『物騒ぎ』『星しぶき』(以上、七月堂)など。 永田康祐 1990年愛知県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了。主な展示に、『Malformed Objects―無数の異なる身体のためのブリコラージュ』(山本現代、2017年)、個展『Therapist』(TWS本郷、2016年)、『マテリアライジング展III』(@KCUA、2016年)などがある。 藤幡正樹 1956年生まれ。メディア・アートのパイオニアであり、1980年代にCG作品、その後のコンピュータによる彫刻作品を経て、90年代には《Beyond Pages(1995-97)》等のインタラクティブ作品を展開。特に1992年の《生け捕られた速度》から、2012年の《Voices of Aliveness》へと続くField-worksシリーズは、動画にGPSによる位置情報を付加することで、デジタルによって仮想空間と現実空間を繋ぎ、記録と記憶の新しい可能性を証明した作品群である。1996年に《Global Interior project #2》で、Golden NIKA、2013年に《Voices of Aliveness》で、Award of Distinctionを、ArsElectronicaにて受賞。2010年には《Simultaneous Echoes》で、文化庁「芸術選奨」文部科学大臣賞を受賞している。 松川昌平 1974年生まれ。建築家、studio000主宰、慶應義塾大学環境情報学部准教授。1998年、東京理科大学工学部建築学科卒業。1999年、000studio設立。2009-11年、文化庁派遣芸術家在外研修員および客員研究員としてハーバード大学GSD在籍。2012年より慶應義塾大学環境情報学部専任講師。建築の計算(不)可能性を探究。アルゴリズミック・デザインの研究、実践を行う。共著に『設計の設計』(INAX出版、2011)、訳書に『アルゴリズミック・アーキテクチュア』(彰国社、2010)など。 松隈 洋 1957年兵庫県生まれ。1980年京都大学工学部建築学科卒業、前川國男建築設計事務所入所。2000年京都工芸繊維大学助教授。2008年同教授。現在に至る。工学博士(東京大学)。専門は近代建築史、建築設計論。2013年よりDOCOMOMOJapan代表。主な著書に、『建築の前夜 前川國男論』、『ル・コルビュジエから遠く離れて』、『ルイス・カーン』、『坂倉準三とはだれか』など。生誕100年・前川國男建築展(2005年)事務局長、文化遺産としてのモダニズム建築 DOCOMOMO20選展(2000年)と同100選展(2005年)のキュレーションの他に、多くの建築展に携わる。国立近現代建築資料館運営委員。 三輪健仁 東京国立近代美術館主任研究員、立教大学非常勤講師。主な企画(共同キュレーション含む)に「Re : play 1972 / 2015『映像表現'72』展、再演」(2015年)、「14の夕べ」(2012年)、「ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ」(2009年)など(いずれも東京国立近代美術館)。最近の執筆に「ノンサイト デス・ヴァレー」『ロバート・スミッソンの作品一覧|「プラスティック展」(1965年)から「ノンサイト展」(1969年)まで』(東京国立近代美術館、2017年)、「『アンチ ・ イリュージョン : 手続き / 素材』展における『映像』と『彫刻』の交差」『ニューヨーク 錯乱する都市の夢と現実(西洋近代の都市と芸術7)』(竹林舎、2017年)など。 三輪眞弘 1958年東京に生まれる。国立ベルリン芸術大学及び国立ロベルト・シューマン音楽大学で作曲を学ぶ。1980年代後半からコンピュータを用いたアルゴリズミック・コンポジションと呼ばれる手法で数多くの作品を発表。1989年第10回入野賞第1位、2004年芥川作曲賞、2007年プリ・アルスエレクトロニカでグランプリ(ゴールデン・ニカ)、2010年芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。著書に『三輪眞弘音楽藝術 全思考一九九八−二〇一〇』をはじめ、CD「村松ギヤ(春の祭典)」や楽譜出版など多数。旧「方法主義」同人。「フォルマント兄弟」の兄。情報科学芸術大学院大学[IAMAS]学長。 渡部葉子 慶應義塾大学アート ・ センター教授 / キュレーター。専門は近現代美術史。慶應義塾大学大学院修了(美学・美術史)。東京都美術館、東京都現代美術館において、学芸員として展覧会活動や研究活動を展開。2006年より現職。各種催事や展覧会(「同時代の眼」シリーズ展、「東京ビエンナーレ’70再び」展etc.)の企画実施とともに、アート ・ センターが所管するアーカイヴの活動に関わり、戦後芸術のアーカイヴ化の問題にも取り組んでいる。2016年にはテート・リサーチ・センター:アジア、ヴィジティング・フェローとしてロンドンで研究活動。 スタッフ ディレクター 伊村靖子 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]講師。2013年京都市立芸術大学博士号(芸術学)取得。研究テーマは「1960年代の美術批評 東野芳明の言説を中心に」(博士学位論文)。共編に『虚像の時代 東野芳明美術批評選』(河出書房新社、2013年)。論文に「「色彩と空間」展から大阪万博まで 六〇年代美術とデザインの接地面」(『美術フォーラム21』第30号、醍醐書房、2014年11月)など。関わった展覧会に「共創のかたち デジタル・ファブリケーション時代の想像力」展(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2011年)、「美術と印刷物 1960-70年代を中心に」展(東京国立近代美術館、2014年)など。 ディレクター 松井茂 1975年生まれ。詩人、情報科学芸術大学院大学[IAMAS]准教授。映像メディア学に基づいて、マス・メディアを分母とした現代芸術の表現動向に着目し、研究に取り組んでいる。論文「今野勉 ラディカルなテレビ表現をするレジスタンス」(『放送研究と調査』2015年2月)、監修「磯崎新 12×5=60」展(ワタリウム美術館、2014年)、プログラム「おくりもの 藤幡正樹 Expanded Animation Works」(恵比寿映像祭、2013年)等。今年度より「マス・メディア空間における芸術表現と情報流通の研究」(科研費、2017年~)に取り組んでいる。 会場構成 西澤徹夫 1974年生まれ。東京芸術大学美術学部美術研究科建築専攻修了。ヴィデオを待ちながら(2009年)、パウル・クレー展(2011年)、Re:play展(2015年)(東京国立近代美術館)、など展覧会会場デザイン多数。東京国立近代美術館所蔵品ギャラリーリニューアル(2011年)、京都市美術館再整備工事(2015年〜)、八戸市新美術館新築工事(2017年〜)ほか、住宅、リノベーションなど。 広報 / 資料収集 / デザイン コ本や honkbooks 2016年より活動するメディア・プロダクション。映像や書籍の制作、展覧会やプロジェクトを企画し、自ら運営する本屋(東京都北区王子)を拠点に展開している。青柳菜摘/だつお(アーティスト、1990年生まれ)、清水玄(ブック・ディレクター、1984年生まれ)、和田信太郎(ドキュメント・ディレクター、1984年生まれ)主宰。3人ともに東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻出身。最近の活動に、展覧会シリーズ「残存のインタラクション」企画(Kanzan Gallery、2017)、「ワーグナー・プロジェクト」メディア・ディレクション(神奈川芸術劇場KAAT、2017)など。別名、thoasa。
スタッフ 赤羽亨、池田泰教、伊村靖子、大石桂誉、金山智子 北村茂範、後藤圭太、竹内順子、古澤龍、前田真二郎 松井茂、山田晃嗣、山田聡 フライヤー・デザイン コ本や honkbooks + 田岡美紗子 web制作 コ本や honkbooks + 早川翔人 ハンドアウト 菊池周二 協力 HDII高精細映像技術を用いた表現研究プロジェクト IAMAS図書館・アーカイブ・プロジェクト
朗読 青柳菜摘 テキスト 藤幡正樹「「形」をめぐる架空の洞窟」 『Forbidden Fruits』(リブロポート、1991年)より
アクセス
お問い合わせ
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]事務局 〒503-0006 岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地 tel: 0584-75-6600 / fax: 0584-75-6637 Mail:
event@ml.iamas.ac.jp
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