IAMAS

芸術特論B(身体×芸術)

芸術表現(メディア表現を含む)を<歴史・身体・哲学>の三つの場所から計測します。すなわち、表現における美術史的考察、身体論的分析、および哲学的討究のそれぞれの手法を用いて、そもそも「表現」とは何であるかという根源的な問いかけに対する解答の(不)可能性を証明します。美術史的考察からは、表現における歴史的制約の必然性を学び、同時にそうした制約から自由になることの可能性について考えます。身体論的分析においては、身体を生きることそのものが「表現」であるとの前提でさまざまな身体表象について考察します。そして哲学的討究によって、真に知的に表現を思考する技法を習得します。何人かの人物やその研究や表現がピックアップされ、分析の実例が展開されることになります。

講義形態

集中講義(座学)

講義計画・項目

美術史的素材:フェルメール、ジャコメッティ、マグリット、デュシャン、サイ・トゥオンボリなど
身体論的素材:維新派、ダムタイプ、劇団態変、土方巽、ROSAS など
哲学的素材:カント、アドルノ、デリダ、スティグレール、西田幾多郎など
今日的素材:身体変工、コスプレ、J-POP、SNS、AKB48 など

教科書・参考書等

必要に応じて授業中に紹介します。

到達目標

美術・芸術あるいは美学・芸術学はすでにその言葉の呪縛や賞味期限を超えてただ存在していることだけが価値として屹立しています。美術史や芸術史といったいいぶりもまた同様です。それが現代にとって是か非かを問うのではなく、まずはその実態と事実を本講義から感得してもらいたいと思いますが、それだけでなく「あらゆる知的営為は表現である」という態度を学問的に拡張してゆくことが、本講義のもっともめざすところであり、メディア表現の到達目標でもあります。