制作演習科目
メディアデザイン演習
「データは21世紀の油田」と言われるように、AI、IoT、5G、ビッグデータの統合は莫大な富を生み出し、またSociety5.0のようにさまざまな社会課題に対応するための基幹技術と位置付けられています。一方、機械学習による推定精度の向上と社会応用が進む中で、手間も時間もかかる情報の視覚化と人の認知能力による状況推定の必要性は捨象されています。
こうした背景を踏まえて本演習では、メディア技術の変遷からデザイン手法を読み解き、情報社会を批評的に捉えます。個人や社会から生み出される日々の情報の中に潜む現象・事象・関係性を可視化・可聴化といった方法で変換し、「知覚化」の意味を再構築するための新たな表現手法の開拓と思索を試みます。
講義形態
演習
講義計画・項目
- 1・2・3
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- 導入
- 講義「情報可視化とは何か」情報可視化の歴史
- 4・5・6・7
- 講義「データ社会と可視化」データ化する社会の問題
- Processingによる演習:2Dの可視化、3Dの可視化
- 8・9・10・11
- 課題説明<感じるための可視化をデザインする>
- 構想・発表(テーマ・手法)
- 12・13・14・15
- 制作(中間・進捗)
- 発表・ディスカッション
制作プロセス
- 自分が興味深いと思えること、他者に伝えたいことなどから対象を絞る
- どのようなデータが入手可能かをリサーチ(or 教員に相談)
- 対象とするデータが決まったら、データの読み方や解釈の仕方をリサーチ
- 一般的なグラフ化ツールで数値を可視化する
- 観察した特徴を吟味して、その意味を言語化し解釈する
- データの特徴や作者の解釈が受け手にも伝わる魅力的な表現のアイデアをスケッチする
- スケッチされた内容をプロトタイプする
- プロトタイプから問題や改良点を発見し、最終的な制作を行う
教科書・参考書等
必要な場合、適宣配布します。