はんだごてプリンセス あいんちゃん

「はんだごてプリンセス あいんちゃん」は、小学生を対象にした電子工作教育プログラムです。 こどもの好きなキラキラ・ピカピカを存分に取り入れた、電子工作アイドル「あいんちゃん」が活躍する物語仕立ての映像で、まずは電子工作というジャンルへの興味を持たせます。
さらに、ワークショップを開催し、簡単な部品の組み合わせで光ったり音がなったりする面白さを伝え、体験してもらうことで、親世代も巻き込んで、多くの人が持っている「電子工作は難しい」というイメージを変えていきます。

技術の発達によって、私たちは自分の身の回りのほとんどを、カスタマイズしたり、一から作りあげることができるようになりつつあります。ものづくりによって自分らしさを表現する時代の波がすぐそこまできています。そのためのツールとして電子工作は重要な位置にあります。

私たちが展開するプログラムは、こどもたちの光や音に対する好奇心を刺激し、あらゆるものは「スイッチを押したから動く」のではないということを知るための機会を与えます。そして、与えられたものをただ享受するのではなく、自分たちにとって何が本当に必要なのかを考えられるこどもを育てます。電子工作という選択肢が、こどもたちの自由な発想を広げ、社会全体のものづくりに対するイノベーションを促します。

「はんだごてプリンセス あいんちゃん」は、これから始まると言われている、「ものづくり革命」の立役者を担います。

展開

番組:
動画共有サイトで投稿する。
視聴者のコメントや反応によって今後の展開を決定する方針である。
電子工作を教える目的の動画はすでに存在しているが、どれも前提知識を要するものばかりであり、とてもこども向けとは言いがたい。
そこで私たちは、物語的展開と、単純な電子部品であるLEDを扱い、まずはこどもでもわかる「面白さ」を視聴者に与えることを目的とする。

番組の構成


ワークショップ:
番組の内容を実際に体験してもらえるワークショップ。
講師はあいんちゃん。
低年齢向けであるため、保護者の同伴が前提である。

1.ショー形式のワークショップ(メインターゲット:幼児〜小学校低学年)
2.グッズを作るワークショップ(メインターゲット:小学校中学年)

ストーリー

宇宙のどこかにあるイマジン星。そこではイーマ人たちが、特別なLEDに守られながら、たくさんの発明をして平和に暮らしていた。しかしそこに突如現れたワルー魔人たち!ワルー魔人たちは、イマジン星の命ともいえるLEDを奪い、その強大な力を使い宇宙を征服しようと目論んでいる……!
奴らの次の標的が、想像力にあふれる地球のこどもたちだと知ったイマジン星のプリンセスあいんちゃん。
王家に伝わるはんだごてを握りしめイマジン星の平和を取り戻すため、地球のこどもたちを守るため、相棒のクロロとともに、今、立ち上がる!!


プロローグ:
ワルー魔人に奪われたイマジン星のLEDを取り戻すため地球に向かったあいんちゃん。地球は人々の想像力にあふれ、かつてのイマジン星にも負けないほど豊かな星だった。初めての星で右も左もわからないあいんちゃんだったが、そこで親切にしてくれた地球のこどもたちと打ち解け、仲良くなる。
しかし楽しい時はつかの間、強大なLEDのエネルギーによって凶暴化したワルー魔人が襲いかかってきた。こどもたちをかばって倒れ込むあいんちゃん。
「あいんちゃん、負けないで!がんばって!」
こどもたちの悲鳴、その途端、一緒に作った指輪のLEDが光り、あいんちゃんの全身を包んだ。LEDの指輪に宿ったこどもたちの想像力が、はんだごての力でイーマ人の力の源<イマジネーション>にかわった!
「今だ!あいんちゃん!はんだごて奥義を使うんだっ!!」
クロロの叫びとともに、あいんちゃんははんだごてを振りかざす!
「あなたにアナログインプット!」

※あいんちゃんの名前の由来はアナログインプットの略です。

背景

なぜ電子工作なのか;
私たちが、電子工作は必要だと訴える背景には、「FABの発展可能性」がある。MIT発祥のFABということばは、「FABrication(ものづくり)」と「FABulous(愉快な、素晴らしい)」の二つの意味をもつ。(FABの広がりをきっかけとして、既製品で満足していた人々が、より自分に適したものによって自分らしさを表現したいという欲求を高めている。 世界各地で、工作機械をシェアし、みんなで知識とスキルの共有をするための場、「FABLabo」が起こった。日本でも、 「FABCafe」 という、気軽にカフェに立ち寄る感覚で、自由なものづくりができる環境ができた。今や誰でもがマイコンボードや3Dプリンタを使って、低コストで容易にプロトタイピングができる環境が整いつつある。FABが目指す、今までの大量生産や一品生産とは違う「適量生産」「変量生産」を、個人が当たり前にできるようになる未来のためには、電子工作をはじめとしたデジタルファブリケーションが欠かせない。「ものづくり革命」ということばに込められた、「みんながつくりたいからつくる」パーソナルファブリケーション時代への期待は、私たちが電子工作について学ぶ必要性を主張するのに十分な根拠である。

なぜこどもなのか:
多くの電子機器に囲まれ、スイッチを押せば物が動くという常識をもつこどもたちに、電子工作の仕組みを教えることは、日本全体が、先述した「ものづくり革命」の波に乗り遅れないために必要だと私たちは考える。では、こどもたちにどうやって「FAB」の精神を伝えるか。道具や電子機器の仕組みに関心を持ち、ものづくりの楽しさを知るこどもたちを育てるためにはどうすれば良いか。そこから私たちのプロジェクトははじまった。

経緯

1.どうやって電子工作を教えるか
今までも、こどもの教育を目的とした電子工作のワークショップは開催されてきた。しかしワークショップには、人数や場所の制約、また、こどもが参加するには、必ず保護者の助けが必要になるなどの問題点もある。それをクリアするために、私たちは番組形式の映像という案を出した。動画共有サイトが浸透している現代において、いつでも、どこでも、好きなときにコンテンツを楽しむことができるという利点がある。しかし、ワークショップで直接対話しながら伝えられる情報量や、インタラクションが与える影響は、やはりネット上の映像よりも大きく、その魅力は捨てきれない。そこで、多くのこどもを楽しませ、また同時に電子工作に興味を持たせるための映像とワークショップを両立させることとなった。

2.こども中心に、家庭での広がり
性別問わず楽しめるコンテンツについて考え、かわいいアイテムと、怪物と戦うヒーローショーのアプローチを思いついた。また、既存のこども向け教育番組に倣い、季節ごと、行事ごとにあわせ、例えば母の日、父の日、敬老の日などに合わせたプレゼントを作ることで、こどもを中心として親世代の興味も自然にひけると考えた。親を巻き込むことは、ワークショップの参加などにおいて、大事な条件である。かわいい小物はお母さんと一緒に、電子工作はお父さんと一緒に、そうした家族団らんを実現し、同時に親が子に求める「創造力」と「想像力」を育むことができる番組を想定している。

3.アイドル的メディアを使う
既存の番組を参考にし、様々なアイテムや、ヒーローショー的要素を活かすために効果的なのは「アイドル」ではないかと考えた。プロジェクトメンバーの一人が、アイドルに強い興味関心を持っていたことも理由となり、コンテンツの主役として、アイドル的キャラクターを採用することになった。

同一性をもち、横断的にコンテンツを渡り歩くための特徴的なキャラクター設定と、アイドルというジャンルのもつ訴求力を映像で引き出し、まずは「あいんちゃん」の認知度を高め、ワークショップで実際にこどもたちに電子工作を体験してもらうという構成を目指す。

メンバー

あいんちゃん制作委員会

Abstract

“Princess Ain Loves Electric Work” is an electronic work educational program for schoolchildren.First, the program generates interest in electronic work by Princess Ain’s storytelling image with full of children’s favorite items, such as shining and glittering visual effects.
Then, it aims to change the fixed image that “electronic work is difficult” through the Ain’s workshop. The workshop is intended to convey not only children but also their parents that they can create interesting devices through simple combination of electronic parts, which can generate sparking lights and sounds.

By technological development, we will soon be able to customize or produce many of our personal belongings from the scratch. The time is not far when each person can expresses his/her individuality by the production for his/her own. Electronic kit is important as a tool to make this happen.

The program gives the opportunity for children to learn that ”all machine does not work when switch is on.”Our program educates children to think about what they really need by themselves, not passively giving them the knowledge. By experiencing electronic work, children can extend their imagination. Their imagination can enhance the innovation of whole society.

“Princess Ain Loves Electric Work” becomes a key player of the upcoming Maker Movement.