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ピアノ作品発表会

Inventionen

f殲

mechanisches Klavier

自動ピアノのためのインベンション

 

6月15日から連続4日間行われた授業、クリエイティブ・ワークにおいて作曲された自動ピアノのための作品が一挙に公開されます。参加者全員がそれぞれのアイデアを膨らませ、ピアノ小品としてそれらを結実させました。個性溢れる珠玉のコンポジションの数々をおたのしみください!(タイトルをクリックするとそれぞれの作品をRealPlayerで聴くことができます)

プログラム:

豊吉利之:我公務員也

吉田健二:光一kun大好き

南川 修:Simple isGreat

長谷川愛:FACE

橋本武岐:Distortion astuff こじつけの五線譜

野田祐己:ビートルズ1:41

永田 香:『じどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうのむこう』

田中良治:the sound for thesound by the sound

清水美津穂:Heart on line

栗木健次:Mixture

大橋弘典:--無果汁--

秋房祐亮:螺旋の唄

佐藤 剛:007(??)

森田 健:HELP

堀家敬嗣:1. " l'etude de larepetition " 2. " another maiden voyage " 3. "続・帰ってきた若大将/'98 夏 ――ねえさん、事件です。"

 

演奏:Studio Vision +YAMAHA Disklavier

 

1998 . 6 . 24 . (水) 7:00pm IAMAS・ワークショップにて

入場無料!


プログラムノート

 

豊吉利之・作曲:我公務員也

私は公務員です。今年で8年目になります。公務員という職に長く就いていると、だんだんと金太郎あめのように「型」にはまった考え方に偏り、自由な発想ができなくなっていく傾向があるようです。(少し先入観も含んでいるかも知れません)だから「smap×2」を知らないのです。

この作品は「ひし型」をモチーフにしたものです。しかも最初の1音はC3から始まります。しかし、型にはまったものからの呪縛から逃れようと試み、悩み、もがきながらもまた元に戻っていくというくり返しの中でいつか呪縛から逃れる時がくる。

そして、最後には......。

 

吉田健二・作曲:光一kun大好き

キンキキッズの曲はとてもすばらしいので、メロディとコードさえあれば何とか聞け

るものです。だからこんなの作ってみました。最初は黒い線が連なってるだけです。

でも、『ジャーン ジャーン』 て、いいハーモニーでひいてます。なんにも面白く

ありません。でもだんだんAmとかDmとかになってくんです。そうすると、いや〜な響

きになっちゃうんです。なぜなのでしょうか。視覚優先にするか聴覚優先にするか、

僕も本当に悩みました。悩んだあげく、こういう事になりました。うそです。ていう

か、何言ってるんでしょうか。

 

 

南川 修・作曲:Simple isGreat

とにかくBeatlesの「PleasePlease Me」のフレーズを使いたくて、

この曲を作りました。あの2フレーズを聴くことで、でみんなの心に

何らかの共有できるものができるというのがこの曲の意図したところ

です。iamasに限らず、全世界の人々でも同じことでしょう。

世界に通じるたったの2フレーズ。Simple isGreat。

 

 

長谷川愛・作曲:FACE

絵を音に変換したらどうなるんだろう?

何を描こう?

人の顔とか分かりやすくていいかもしれない。

例えば男と女の顔、白人、黒人、黄色人種 

その顔つきの違いが音にでたらおもしろいかもしれない。

 

顔と言うのは誰でも、男でも女でも

目、鼻、口、まゆげ、等で構成されている

絵に描くなら色、陰、輪郭、等も必要だ。

 

どんなふうに、違いがでて聞こえるんだろう?

どうしたら違いが出るのか?

 

せっかく音の長さというペンの種類もあるので

それも変えてみたら音の違いがでるだろう。

 

ピアノロールを紙とみなし、男と女の顔を描いてみた。

 

橋本武岐・作曲:Distortion astuff こじつけの五線譜

データのセーブがなかなかできなかったり、アイデアが浮かばなかったり…

と大変苦労してなんとか思い付いた作品です。課題としては自由なのですが、

僕が普段使っている楽器がキーボードなので、五線譜とキーボードを使わない

というのがものすごい制約になっていました。何もなくてこれでは作品が仕上がらない

というピンチを迎え、今までの概念を無視し、なんとかアイデア完成。

 

 見た目は下手な五線譜、流れる音は滅茶苦茶。これはメモ帳にバイナリコードを

読み込ませたような状況ではないか。これを無理矢理演奏させたらどうだろうか?

というのがこの作品です。

 

野田祐己・作曲:ビートルズ1:41

 1962.8 リンゴ、ビートルズに加入

 1962.10  最初のシングル " Love Me Do " 発売

 1966    公演活動の取り止め。以降スタジオ録音のみの活動

 1970.5.8 最後のアルバム" Let It Be " イギリスで発売

 1970.12.31 解散

       ジョン、ポールはそれぞれソロ活動を継続

       ジョージは、映画製作をしばらく続けた後、公演活動を再開

       リンゴはソロ活動の合間をぬって俳優としても活躍

 1980.12.8 ジョン、射殺される

 

 

永田香・作曲:『じどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうじどうのむこう』

*激しく波打つ鍵盤をみて、

     *   (そこにはだれもいない)

                    

   ピアノも特に意志を持たず、ただただ舌のうんどう。

   作曲者の面影が無人のイスにちらつくこともなし。

  

   なんにもない

   なんにもない

 

   だれもピアノといっしょにいない。

 

   それで、イスに座ることにした。

   

   音を作って演奏させて、自分も傍らに腰掛ける。

   ロクに弾けないけど鍵盤を叩いてみる。

  

 (きぶんよさそう)

 

  そのとき私はだれといっしょにいるのか?

   じぶんかピアノか。

 

 アンチじどうピアノ!!!!  なのに(いや"だからこそ")一緒に居ようとしている。

 

田中良治・作曲:the sound forthe sound by the sound

    ループしている音をいろいろアレンジしました。楽しくなっても悲しく

    なってもそれはホント。みんな正しい。

 

清水美津穂・作曲:Heart online

私の好きな銀色夏生さんの「ハート」という詩集から

好きな詩を抜き出しそれをmidi信号に変換するツールにかけ

曲の下地をつくり、それを聴き、私の感覚で

穴を足したり引いたり短くしたり長くしたりし、曲として仕上げました。

詩の世界の持つ、独特の満たされたようなそうでないような曖昧な感じがでていたらと思います。

 

皆がいつも楽しいハートを持って生きていられますように。

といった感じです(^_^;;;

 

栗木健次・作曲:Mixture

CMで流れる曲などみんなが聞いたことあるような音楽を

重ねていくことによって何か違った感じが生まれないか

と思い作った。ねらい通りにはうまくいかなかったが、

一つ一つの曲を注意して聞きつつ、最後に全体として

どうだったかを思い返してほしい。

 

 

大橋弘典・作曲:--無果汁--

前作を作り終えて、発表会用にまた全部作りなおしました。

コンセプトは前と同じで、自分を時間的、肉体的に追い詰めて、

精神を無の境地に追いやりつくりました。穴が描いた絵は、

作っていた瞬間のイメージでつくったんで詳しい説明はないけど、

どんなイメージで作ったか、ぐらいはせつめいします。

 作り終えセーブしようとしたときフリーズしてしまい、

つくりなをしたんで僕の本来のイメージと違うけど、

それもアリということで、この音を通じて僕を少しでも

理解してくれたら、うれしいです。

 

 

秋房祐亮・作曲:螺旋の唄

今回、私は自作の絵画作品に用いた螺旋構造を

作曲に応用しました。

出来はとにかく、とても楽しんで作りましたので

皆さん聴いて下さいね〜。

 

 

佐藤 剛・作曲:007(??)

 

 

 

森田 健・作曲:HELP

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Help me! Helpme! please!

S.O.S S.O.SS.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.SS.O.S S.O.S

I am KenMorita. I am Ken Morita.

S.O.S S.O.SS.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.SS.O.S S.O.S

please! Helpme! Help me!

S.O.S S.O.SS.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.S S.O.SS.O.S S.O.S

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A:・―            S:・・・

B:―・・・          T:―

C:―・―・          U:・・―

D:―・・           V:・・・―

E:・             W:・――

F:・・―・          X:―・・―

G:――・           Y:―・――

H:・・・・          Z:――・・

I:・・            1:・――――

J:・―――          2:・・―――

K:―・―           3:・・・――

L:・―・・―         4:・・・・―

M:――            5:・・・・・

N:―・            6:―・・・・

O:―――           7:――・・・

P:・――・          8:―――・・

Q:――・―          9:――――・

R:・―・           0:―――――

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この音はいわば声なわけで…

ここで表現されているのは詩なのであり歌なのであり、つまり、心の叫びなわけで…

 

 

堀家敬嗣・作曲:1. " l'etudede la repetition " 2. " another maiden voyage " 3. "続・帰ってきた若大将/'98 夏 ――ねえさん、事件です。"

多様性が単一性であり、単一性が多様性であるような空間/時間としての海に嫉妬しないものは、おそらくは世界を抽象として以外に見つめることの能わない不幸な瞳の主であり、またその耳は、声の肌理を相対化して意味へと還元する以外にはいかなる言葉を聴く術も持たない。波が波のうちに組み込まれ、けれどこうしてそこに組み込まれたはずの波がそれを組み込んだはずの波を自らのうちに組み込むとき、われわれは、まぎれもなく海こそがすべてであり、すべてが海であることを知って呆然自失する。こうした微分化/積分化を無限に反復しながら不断に境界を無効化していく海の気配は、したがって常にわれわれとともにある。あるいはむしろ、それは海の気配でさえない。それはまさしく海そのものなのである。

なお、今回の課題として提出された作品は、未だ固有の名を有してはいない。そこで、とりあえず以下に3つの題名らしき言葉を用意した。この作品を耳にした誰もが、その中から自身の抱いた印象にもっとも相応しいと思しきものを選択する資格がある。もちろん、それは1つであっても、2つであっても、また3つすべてであってもかまわないし、あるいは自らの印象により相応しい言葉を見い出し得た場合には、なんら気後れすることなくその言葉をこの小品に新たに投げかけることもできる。そしてそこでは、あなた自身が海の気配に囚われて他ならない波のたゆたいへと生成し、心ならずもあの海の持続へと組み込まれてしまうのだ。

 

1. " l'etude de la repetition "

2. " another maiden voyage"

3. " 続・帰ってきた若大将/'98夏 ――ねえさん、事件です。"

 

 

(正解/3番)