The Shooting Star Worship

Shooting Star Worship is a ritual performance for an imaginary religious sect called "The New Era."* Followers of this imaginary religion believe that there is an endless melody floating on a global digital network as a message coming directly from God.
In this ritual four believers are connected directly to and receive this melody from the internet. Computers analyze this melody, recognize particular patterns and then send corresponding electrical pulses to the humans in real time.
As an Artwork we can say also this performance is a sound installation using streaming sound and images and humans.


*) There are people who intuitively understand the meaning of the strange code that floats around on the internet. They have learnd that the code is directly conveyed to humans not by letters and words, but by transforming the code into music and sound. They have also discovered that it is something that was already understood by humans belonging to ancient civilizations. People have exchanged this knowledge, and with further intuitiveness and a faith in the internet, a religion was born.


新しい時代の「流星礼拝」

 地球規模のデジタル・ネットワーク上に流れ続ける不思議な旋律を神からのメッセージと信じる、独自の教義と文明(「文化」の意)を持つネット上の信仰集団「新しい時代」本部は、2001年末から、それまで信者にのみ聴くことが許されていたこの旋律を、実時間解析した音名スコアと共に、ストリーミング放送で公開している。

「神の旋律」と呼ばれるこの音響構造体は、ネットワーク上を絶え間なく流れ続ける出所不明のバイナリ・データを解析し(そのアルゴリズムは非公開)、音名に対応させた5桁の7進数に変換することにによって生成されるもので、その7進数の下4桁に対応する声部の旋律を抽出したものである。この4声体全体の響きは、非常に限られた音の組み合わせであるにも関わらず、時々刻々変化しており、例えば月の運行(太陰暦に対応する)に同期して周期的な響きの変化があることは広く知られている。ただ5桁目の数は常に一定で、その意味も公開されていないが、おそらく霊的天体の発展段階に対応しており数百年単位で変化するものと理解するのが現在の定説である。

また、常時「神の旋律」の観測を続ける教団ではこの旋律において、太陽系を巡る彗星に起因する流星群のように、約29年と半年ごとに(*) 特定の音程の組み合わせと決まった時間間隔(リズム)が短時間に集中して現れる現象が知られている。教団によると、重なり合わない7音(実際にはひとつのオクターブを加えた8音)から選ばれる4音の組み合わせにおいて、 この特定のパターンが現れる頻度は、確率的な期待値をはるかに超えるもので、事実、それはこの時期以外では見られない特殊な現象なのである。

「流星礼拝」と呼ばれる儀式は、この特別な時期にのみ行われ、伝統的には複数の信者達が集団瞑想の際に「知光」或いは通常「流星」と呼ばれる、教団に伝えられた特定の音程とリズムによるパターンを発見するたびに反射的に軽く鈴を振り、そのかすかな音を「神の旋律」と共に聴き取り合うものだ。思念の夜空に降り注ぐ、無数の流星を数え上げるような体験であることからこのように呼ばれるようになったのだという。
また、この特定のパターンは、実際に数多くの種類があるのだが、過去に自らの遺伝子情報を神に捧げ、神の旋律の一部となっていった聖人達の遺伝子パターンとの対応関係が知られており、実際にこれら聖人達のホーリーネームで呼ばれている。

近年、コンピュータを使った音響解析によって、ストリーミング放送からもこの特殊な音程を実時間で監視し検出することが可能になり、デジタル化された「流星礼拝」が各地で行われるようにになった。
これは旋律に「流星」が現れる度にそれを自動認識し、該当するパターンに従って電気刺激を複数の信者の神経に送る「ノイロ・ギア」と呼ばれるシステムを用いたもので、旋律を聴き瞑想する信者達の大脳を介さず、複数の信者達の筋肉をあたかもひとつの肉体として直接制御する「超個体的」神経ネットワークと呼ぶべきものである。つまり「神の旋律」の前で個々の人格は融解し、地上にいながらにして信者達が一時的に旋律そのものと接続されることを可能にする「新しい時代」の究極の”テクネー”のひとつなのである。

「神の旋律」を通して霊的天体から送られてくるパルス、過去の聖人達のIDでもある「知光」を直接身体に受けとめるという、その周期から言っても、事実上一生に1度しか巡り会うこのとのない特別な修行であることはもちろんだが、「神の旋律」に直接自らの身体を接続し一体化するこの「流星礼拝」は修行を一時に何段階も促進する儀礼として教団内でも選ばれた信者のみが参加できる、きわめて例外的な典礼である。

という夢をみた。

解説:三輪眞弘

(*) おそらく29.46年を1周期とする土星の運行に深く関係しているものとみられている。


ノイロギアについて、どうしても詳しく知りたい