開催概要

(展覧会は終了しています)
作曲家・三輪眞弘は今世紀初頭より独創的な「逆シミュレーション音楽」を展開してきました。これは、コンピュータによって計算された手順をもとに人間が演奏する音楽です。世界的に注目されたこの「逆シミュレーション音楽」のコンセプトは音楽以外のカタチとしても残されています。本展覧会では東京大学駒場博物館に収蔵されているマーティン・リッチズとの共作"Thinking Machine"の展示を中心に、三輪眞弘の思考と実践の軌跡を紹介します。

会場:岐阜県美術館[一般展示室]
入場料:無料
開催期間:2013年10月10日(木)~10月14日(月)
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
※14日(最終日)10:00~15:30(入場は15:00まで)

関連イベント
10月13日(日) 15:30~

<ミニコンサート> 「実演・逆シミュレーション音楽の世界」演奏:池田萠 本多由希 吉村桜子 岡ひかり

<対談:三輪眞弘×水野勝仁> 「逆シミュレーション音楽がもたらした世界」

企画構成:前田真二郎 水野雄太
空間デザイン:小野田裕士
グラフィックデザイン:瀬川晃
Webサイト制作:星卓哉
設営:新しい時空間における表現研究プロジェクト
記録:岡本彰生

主催:情報科学芸術大学院大学[IAMAS](新しい時空間における表現研究プロジェクト)
協力:東京大学駒場博物館 岐阜県美術館
助成:平成25年度文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」

作品協力:
マーティン・リッチズ
小笠原則彰
桜木美幸
永野哲久

監修:三輪眞弘

アーカイブWEBサイト
構成:前田真二郎 水野雄太
Webサイト制作:中村親也

逆シミュレーション音楽とは

逆シミュレーション音楽はアルゴリズム(計算)に基づいて音楽を生成する手法です。西洋音楽では、通常作曲家が譜面に記した音符の連なりを、演奏者が解釈して楽器の音に変換しますが、逆シミュレーション音楽では、演奏者(逆シミュレーション音楽では「解釈者」と呼ぶ)は、あらかじめ与えられた簡単な規則に基づいて鳴らすべき音を決定します。すなわち演奏者は演算子として振る舞うことで、演奏全体が形づくられていきます。したがって、基本的に逆シミュレーション音楽には音符で記されるような楽譜は存在しませんが、あらかじめどのような音楽が奏でられるかは、コンピュータ上でシミュレーションすることが可能です。しかし、機械でシミュレーションされた旋律を、さらに生身の人間が演奏することが“逆”シミュレーション音楽と呼ばれる所以です。