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鑑賞者がハーフミラーの前に立つ。そこに映し出された鑑賞者の姿を覆うようにバラが咲く映像が映し出される。 画像をカメラから取り込みVery Narvas Systemで人の形を認識し、その位置にバラを咲かせる。 |
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私は思春期に美しいことが何よりも価値のあることのように思い出した頃から美しくありたいと思ってきました。もちろん美しいことは一つの個性である以外の何ものでもありませんし、内面が大切だとも思います。そのように思っていても、心のどこかでは常に「美しくありたい」という欲求が消えません。グリム兄弟が『白雪姫』を書いたのは1812年のことで、紫式部が『源氏物語』を書いたのは平安中期です。こんなにも昔から美に対して、人々は欲求を持ち、価値を見い出していました。美容に対しての商品が、この不況な世の中でも売り上げをあげている状況を見ても「美」というものの持つ不思議な力を感じずにはいられません。外見は一つの価値です。頭がいい、優しい、器用である、運動神経がいい、などの価値と何等かわらないと思っていますが、なぜか美しいかそうでないかということに悩まされてしまう自分がいます。それが愚かだと思いつつも、このように振り回されている自分の気持ちを表現しました。そして、鑑賞者は鏡に映った自分の姿を薔薇で覆うことによってどのように感じるのだろうと思い作品を作りました。 |
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