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2019年12月5日 [木] - 8日 [日] 〈4日間〉
開館時間:11時-19時(6、7日は20時まで)
IAMASギャラリー1・2+応接室、ホールA
(ソフトピアジャパンセンタービル 2F・3F・4F)
入場無料、予約不要
今新しい表現はどこから生まれてくるのでしょうか。情報化社会が進むにつれて、あらゆるものの創作や流通のプロセスが変化しています。個人が情報化され、多層なネットワークが発達する中で、それらを再結合する力が求められているのです。
岐阜おおがきビエンナーレ2019では、このような問題意識から、公共圏としての制作環境に注目します。ここで言う公共圏とは、誰もがアクセスしうると同時に、複数の価値や意見の〈間〉に生成し、人々の間に生起する出来事への関心にもとづく、差異を前提とする空間でもあります。メディア技術によって、つくり手と受け手の関係がどのように変化しうるのかを問うことが、制作環境に注目する理由です。
具体的には、機械との協働によりアーティストの創造的行為をアーカイブし、次の創作への活用モデルを示すこと、設計者、制作者、使用者による協働的デザイン環境の提案を中心に、制作環境の現在形を考えます。シンポジウムと関連作品、資料展示を通じて制作環境を開示することにより、メディア表現を批評的にとらえるための場=公共圏とみなします。
90年代半ばにインターネットが一般に普及し、2000年代後半にスマートフォンが広く使われるようになり、かつて仮想空間と言われたネットワークがますます現実のものとなりつつあります。2010年のチュニジア・ジャスミン革命、2011年のエジプト革命に始まる「アラブの春」は、ソーシャルメディアが公共圏を生み出す原動力となった例であり、同じく2011年の東日本大震災は、既存のインフラストラクチャーの脆弱さやコミュニティの再生を強く意識する契機となりました。こうした背景と軌を一にするように、私たちの日常生活の深部にメディア技術によるネットワークが浸透しつつあります。他者によってつくられたシステムを前提とした社会において、私たちはどのような知を構築できるのでしょうか。
今回のビエンナーレでは、4日間のシンポジウムを通じて、社会と技術の新たな接点を見出そうとしたデザイン運動のありようを歴史的視座から捉え直すとともに、メディア技術が現代社会にもたらした仮設的(ephemeral)かつ行為遂行的(performative)な価値について考えます。あわせて、協働から生まれるデザイン、AIという他者との関わり方への提案を、実制作の立場から問いかけることにより、公共圏/親密圏について議論したいと思います。
近年、デジタルファブリケーション機器の普及により、個人によるものづくりの可能性が開拓されてきています。一方で、従来の産業技術との併用可能性やデザイン・プロセスの開示によるデザイン批評としての側面をどのように考え、構築していけるかは課題として残されたままとなっています。この課題に取組むにあたり、本プロジェクトでは技術論を起点にするのではなく、近隣の中小企業でのデジタルファブリケーション機器の使われ方をリサーチすることから始めました。制作環境としてデジタルファブリケーションを位置づける時、使用方法や既存技術との組合せ方は、制作者によって千差万別です。そこで立ち現れる差異を肯定的に捉え、違う立場の制作者が協働してプロトタイピングすることを通して、これまでにない可能性を、発見し、発展させていく、それが本プロジェクトがとる方法論であり、それが起こる環境が協働的デザイン環境です。本展覧会では、協働的デザイン環境構築のプロセスと、協働から生まれたプロトタイプを展示します。
アーカイブとは、新たな創造のために、創造的行為を記録し、保存し、伝える活動であり、人間の創造性にとって重要な基盤です。従来、アーカイブの手段として、人が書いた文字であるテキストにくわえて、機械が書いた文字である静止画、動画、録音といったメディアが用いられてきました。しかしながらこうしたメディアには、人が言語化できる範囲しか扱えない、人が残したいと思ったものしか残されない、といった制約があります。そこで本プロジェクトは、作品制作中における作者の創造的行為を(無意識的なものも含めて)記録する新たなメディアとして、人工知能に注目しました。人工知能は、往々にして人と対比され、しばしば人の仕事を奪う危険な存在と見做されます。しかしながら、人と人工知能が共に進化することでのみ拓かれる可能性もあるはずです。例えば、最近の若い棋士達は、人工知能と対峙することにより、人が長い時間をかけて醸成した将棋文化を進化させ、あらたな局面を拓きつつあります。人の単なる道具でも奴隷でもない、あらたな人工知能の在り方を探求する私たちは、本展覧会において研究成果の一部をメディアアート作品として展示し、Archival Archetypingという考え方を提案します。
秋吉浩気/安藤英希/堀江賢司/赤羽亨/伊村靖子
■建築、木工、印刷といった「ものづくり」の分野でのデジタル技術の活用事例を通して、設計者・制作者・使用者の新たな関係に着目します。
インターネット中継:https://youtu.be/MhHRRprAqiA
徳井直生(オンライン出演)/小林茂/クワクボリョウタ/松井茂
■現代の芸術家は「AI」を制作環境としてどのように捉え、その可能性に注目しているのかを、展示作品を通してディスカッションします。
インターネット中継:https://youtu.be/9LH4tPIfzSs
藤田治彦/鞍田崇/伊村靖子
■モダンデザインの父・ウィリアム・モリスの活動や民藝運動を中心に、日常生活の中にある工芸芸術への視点から現代のデザイン環境を考えます。
インターネット中継:https://youtu.be/qOQPULB_8sc
村田麻里子/立石祥子/門林岳史/伊村靖子
■近年のメディア環境がもたらした公共圏/親密圏の変容から、行為遂行的・仮設的な芸術の可能性についてディスカッションします。
コンピュータを3Dプリンターやレーザーカッター等の制作機械とつなぐデジタルファブリケーションが、2010年前後より一般に普及しました。ニール・ガーシェンフェルドによる「ものづくり革命」(*1) に代表されるように、個人によるものづくりの可能性が開拓されたものの、従来の産業技術との併用可能性やデザイン・プロセスの開示によるデザイン批評としての側面は、十分に検討されているとは言えません。
この課題に取り組むため、本プロジェクトでは本年度から、藤工芸株式会社、堀江織物株式会社との協働により、制作環境や組織論の観点を含むメタな視点からデザイン・プロセス自体の捉えなおしを開始しました。
本展では、それぞれの企業、IAMASの双方がもつ制作環境および技術力を背景に《協働的デザイン環境のプロトタイピング》と題して、ソーシャル・ファブリケーションの可能性を考察します。
赤羽亨・伊村靖子
「協働的デザイン環境」を見据え、異なるバックグラウンドをもつ人々の視点を通したデジタルファブリケーションの活用例を知ることから始めました。設計事務所を経て藤工芸株式会社の代表取締役を務める安藤英希氏、広告代理店勤務を経て堀江織物株式会社取締役を務める堀江賢司氏に、(1)社内での立場・役割、(2)ここ10年の技術的変遷の中で何に注目してきたか、(3)デジタル・ファブリケーションへの関心、期待、問題点、(4)前職との関わりから感じている問題意識、可能性について、(5)職人仕事の中で失われてほしくないことを中心にインタビューを行いました。
安藤英希(藤工芸株式会社 代表取締役)
堀江賢司(堀江織物株式会社 取締役/株式会社OpenFactory)
フィールドワークを経て、藤工芸株式会社と協働でopendesk(https://www.opendesk.cc/)が公開するLean Desk (*2) のカットデータに基づき、藤工芸とIAMASそれぞれの制作環境、手法でテーブルを制作することにしました。データの解釈から材料をカットして組み立てるまでのプロセスを通して、オープンデータの可能性と問題点を、設計者・制作者・使用者の立場から分析するねらいがありました。2010年前後にオープンソース化が始まったものの、制作できる工房へのアクセスやスキルをもつ人々は一部に限られていたことが推測されます。一方、デジタルファブリケーションの次の可能性として期待されるのは、企業従来のワークフローや組織論から生み出せなかったデザインプロセスの開拓にあるのではないかと考えています。
私たちが開発した、パラメトリックデザインの手法とデジタルファブリケーション機器を組み合わせたデザインシステムの活用の可能性について、藤工芸株式会社と協働的に行うプロトタイピングを通して探求しています。
パラメトリックデザインとは、パラメータ(変数)を変化させることによってインタラクティブに様々な形態を生成させるデザイン手法です。一般的に家具などを制作する場合、制作者は設計図をもとに制作を行います。それらの設計図には寸法=数字が記されており、制作者はその寸法を頼りに実際の加工を行います。しかしながら、“パラメトリックデザイン”では、最終的な寸法は、パラメータ(変数)によって可変的に決定されるため、設計図はパラメータに応じて “生成”されます。パラメトリックデザインを設計者・制作者・使用者の立場から考えることで、従来の生産・流通・消費のモデルを超えて、設計者の新たな関わりを再考する意図があります。
パラメトリックデザインシステム「One-size-fits-one」は、一般的にコンピューター上で行われているパラメータの入力を、ジェスチャーによるサイズ表現によって行い、それをパラメータとします。このデザインシステムでは、寸法=数字を使用せず、「このぐらいの大きさの…」、「こんなサイズの…」などの、主観的なサイズをもとにスツールを設計・制作することができます。実際の設計図の生成は、ベースとなるモデルを3Dモデリングした上で、それを拡大・縮小することで行っています。ただし、木材の嵌合いや、材料の厚さも考慮にいれる必要があるため、いくつかの部分にしきい値をもたせることで、スツールの構造的整合性を保つように考慮されたシステムとなっています。
藤工芸株式会社とは、このデザインシステムによって作られるスツールの家具としての価値の向上、すなわち使用者向けの改良にフォーカスしたプロトタイピングを行いました。具体的には、高精度なCNCルーターでの加工による部品精度の向上、また組立て・分解を容易にするような加工の追加、また塗装による表面保護などについてのプロトタイピングを行いました。
角材とジョイントパーツを組み合わせ、フレーム状の簡易スペースを作ることができます。ベースとなるフレームにパーテーションや棚板などのオプションパーツを取り付けていくことで用途に合った空間を構成できます。このコンセプトとパラメトリックデザイン手法をかけ合わせ、スペースのサイズやユニットの構造などから、自動的に設計図が生成できるデザインシステムを開発しました。
藤工芸株式会社とは、構造的に最適化されたデザインの検討や、意匠性と加工コストのトレードオフから導き出される加工方法の検討などについて、協働してプロトタイピングを行いました。このプロトタイピングを契機に、藤工芸株式会社がこれまでに設計してきた什器のパラメトリックデザイン化についての議論も始まっています。
撮影:丸尾隆一
事物の空間構成をもとに、図と地の攪乱を意図して静物画を描き続けたイタリアの画家ジョルジョ・モランディ。その創造的活動の痕跡を学んだAIを「眼」として、鑑賞者自身の手で作品世界を再構築する体験型作品《モランディの部屋》ほか2点の研究成果を展示します。くわえて、アルゴリズムを用いた表現に関する企画・研究開発チーム「Qosmo」による体験型作品《Neural Beatbox》と制作環境 《Qosmo AI Music Tools》 を招待作品として展示します。
20世紀前半に活躍したイタリアの画家Giorgio Morandi(1890~1964)は、生涯を通じて1,200点以上の作品を遺しました。その殆どが静物画で、多くは花瓶、壺、花など限られたモチーフを扱っているのが特徴です。私たちが現在触れることができるのは、Morandiの行った創造的行為の痕跡である作品とわずかな資料だけであり、作品世界へのアプローチは限られています。私たちは、Morandiの主要なモチーフを模した物体を自らの手で配置しつつ、痕跡から学んだ機械学習モデルを「眼」として世界を眺めることにより、鑑賞者が自身の中に作者の作品世界の一部を再構築することを試みるという新たな鑑賞方法を提案します。この考え方に基づき、コンピュータ科学研究者のPhillip Isolaらが2016年に提案した画像から画像への汎用変換アルゴリズム(通称「pix2pix」)により約200点の作品画像から学んだ機械学習モデルを中心に構成した体験型の作品にくわえて、Morandiの作品およびモチーフに関する資料を展示します。
この展示は芸術鑑賞経験について語る録音アーカイブに接することで鑑賞者が自らの「鑑賞技法」を省みる場所です。「あいちトリエンナーレ2019」において展示された《表現の不自由展・その後》に関して、SNSなどインターネット上の「公共圏」においていわゆる炎上が起きたことは記憶に新しいことでしょう。目を惹くイメージが切り取られ瞬時に流布する現在のメディア環境において、実際の芸術作品を鑑賞する体験にどんな可能性が残されているのでしょうか。75日間の会期中たった9日間という限られた機会の中で、作品を実際に見ることができた鑑賞者のそれぞれに異なった感想からそれらを見いだすことはできるのでしょうか。
「あいちトリエンナーレ2019」では、展示作品やそのキュレーションを巡って政治的な対立が起こり、展示の一時中止など様々な事態を引き起こしました。この出来事に対してSNS上ではとかく極端な言説が目立ちましたが、実際の芸術祭来場者は、芸術と政治に関してどのような意識を持っているのでしょうか。また、私たちが芸術作品を体験し評価することと、政治的な価値判断をすることはどのように関係付けられるのでしょうか。来場者に対する20の質問への回答をもとに、機械学習を活用していくつかの鑑賞者像を浮かび上がらせることを試みます。
《The Morandi’s Room》
Direction: Ryota Kuwakubo
Development: Shigeru Kobayashi
Text: Shigeru Matsui
3D modeling: Yoshiyuki Otani
Research: Xinqi Zhang
《Neural Beatbox》
Concept / Direction: Nao Tokui (Qosmo, Inc.)
Research / Management: Max Frenzel (Qosmo, Inc.)
Development: Robin Jungers (Qosmo, Inc.)
Design: Alvaro Arregui (Nuevo.Studio)
ABSTRACT
「Neural Beatbox」は、人間の持っている身体的サウンドを使い、AIがビートやリズムを生成することによって、人間とAIの共創がもたらす新しい音楽制作の可能性を考察するプロジェクトです。 鑑賞者が録音・録画した声やノイズ、拍手などの身体的なサウンドをAIが各セグメントに分類し、キックやスネアといったドラムパートに割り当て、新しいリズムを継続的に生成していきます。人間の身体から生まれるサウンドを使い、AIが音楽制作を行うというプロセスを通し、人間自身の持つ創造性をどのように拡張していくかに焦点を当てています。
TECHNOLOGY
1. サウンドの分類
Webクライアント上で鑑賞者が録音・録画した声やノイズのデータを受信し、それらを意味のあるセグメントに分割します。ドラムの音色で学習したニューラルネットワークの分類器を用い、キックやスネアといったドラムのパートに割り当てています。
2. リズムシーケンスの生成
ニューラルネットワーク (Variational Autoencoder)を用いて、 MIDIのリズムパターンのデータセット を学習しています。段階的に変化していく多様なリズムパターンを生成します。生成されたリズムは、1.で分類された各ドラムの音色を用いて、録画したビデオと共にWebアプリケーション上で再生されます。
《Qosmo AI Music Tools》
Concept / Direction / Development: Nao Tokui(Qosmo, Inc.)
Research / Management: Max Frenzel(Qosmo, Inc.)
AIが一般的に用いられるようになった未来の音楽制作プロセスはどうあるべきでしょうか。AIを使うことで新しい音楽を作り出すことは可能でしょうか。こうした疑問に答えるべく、アーティストが音楽制作のワークフローにAI技術を比較的容易に応用するための一連のツール、Qosmo AI Music Toolsを開発しています。
AIのモデル自体が制作行為のある側面を切り出しモデル化したものである以上、他者が用意した学習モデルを流用することは制作上の大きな制限になり得ます。したがって、Qosmoでは、お仕着せのAIツールではなく、アーティストが自身の創造性を発揮できる余地をできるだけ残すことを重要視しています。
第一弾として開発したのは、一般的に音楽制作に使われるソフトウェア上で、MIDIの学習からリズムやメロディーの生成までを一通り行える「M4L.RhythmVAE/M4L.MelodyVAE」と、同じくVAE(Variational Autoencoder)を用いて、音声の生成や類似する音の検索を可能にした「SampleVAE」の二つです。
アーティストが普段の制作環境を離れることなく自前のデータセットでAIの学習モデルを使える前者とアーティストの自由な発想で利用できる汎用的なツールとしての後者。この二つと今後開発する第二弾以降のツールの制作を通して、AIを用いた音楽制作の未来を描くことを試みます。
Qosmo/2009年設立。創作の過程にアルゴリズムを介在させることで、新しい気づきや視点をもたらす表現を実践する。社名 – コズモ – は「宇宙の秩序」と「純真な花」、両極端の意味を持つ単語「コスモス」に由来する。Computational Creativity and Beyondをモットーに、AIを用いた作品制作、アルゴリズミックデザインなどを手がける。
秋吉浩気
建築家/起業家/ VUILD株式会社代表取締役
1988年大阪府生まれ。芝浦工業大学工学部建築学科を卒業し、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科X-DESIGN領域にてデジタルファブリケーションを専攻。2017年にVUILD株式会社を創業し、「ShopBot」「EMARF」「デザイン」事業を展開、「建築の民主化」を目指す。2019年より芝浦工業大学で非常勤講師を務める。主な受賞歴にSDレビュー入選(2018)、ウッドデザイン賞 優秀賞(林野庁長官賞)受賞(2018)、SDレビュー入選(2019)、Under 35 Architects exhibition Gold Medal賞受賞(2019)。
安藤英希
藤工芸株式会社代表取締役
1967年生まれ。1990年エンドウデザイン事務所に入所。ショッピングセンターの設計監理に携わる。1999年退所後、藤工芸株式会社に入社。2010年、同社の代表取締役に就任し現在に至る。店舗陳列什器やオフィス家具など様々な別注家具を製造。
堀江賢司
株式会社OpenFacotry代表取締役/堀江織物株式会社取締役/一般社団法人デジタルファブリケーション協会理事
1977年愛知県一宮市生まれ、広告代理店勤務後、家業である堀江織物株式会社に入社し、新規事業にてデジタル染色を活用したオリジナルグッズ制作を開拓し、2013年東京渋谷にて株式会社OpenFactoryを設立し、モノづくり工房HappyPrintersと布が1mから買えるWEBサービスHappyFabricを運営。現在はプリントオンデマンドシステムサービスを立ち上げ中。
徳井直生
Qosmo代表取締役/慶應義塾大学准教授/Dentsu Craft Tokyo Head of Technology
東京大学 工学系研究科 電子工学専攻 博士課程修了。工学博士。2009年にQosmoを設立。Computational Creativity and Beyondをモットーに、AIと人の共生による創造性の拡張の可能性を模索。作品のひとつであるAI DJプロジェクトでは、AIのDJと自分が一曲ずつかけあうスタイルでのDJパフォーマンスを国内外で行う。直近ではGoogle I/O 2019にてGoogle CEOのキーノートスピーチを盛り上げた。 2019年4月からは慶應義塾大学SFCでComputational Creativity Labを主宰。研究・教育面からも実践を深めている。
藤田治彦
神戸芸術工科大学芸術工学部教授
京都工芸繊維大学、大阪市立大学、ニューヨーク州立大学、イェール大学大学院に学ぶ。大阪大学名誉教授、神戸芸術工科大学大学院教授、藝術学関連学会連合会長。美学・美術史・芸術学。著書に『マンハッタンの建築』(講談社)、『ナショナル・トラストの国』(淡交社)、『ウィリアム・モリス』(鹿島出版会)、『ターナー』(六耀社)、『天体の図像学』(八坂書房)、『ウィリアム・モリスとアーツ&クラフツ』(東京美術)、編著に『民藝運動と建築』(淡交社)、『芸術と福祉』(大阪大学出版会)等。
鞍田崇
哲学者
1970年兵庫県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。現在、明治大学理工学部准教授。近年は、ローカルスタンダードとインティマシーという視点から、現代社会の思想状況を問う。著作に『民藝のインティマシー「いとおしさ」をデザインする』(明治大学出版会 2015)など。民藝「案内人」としてNHK-Eテレ「趣味どきっ!私の好きな民藝」に出演(2018年放送)。http://takashikurata.com/
村田麻里子
関西大学社会学部教授
1974年東京生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士後期課程満期退学。博士(学際情報学)。専門はメディア論、ミュージアム研究。「メディアとしてのミュージアム」という視点から、空間や場がもつ思想的・社会的意味に関心を寄せる。主な著書として『思想としてのミュージアム―ものと空間のメディア論』(人文書院、2014年)、『ポピュラー文化ミュージアム―文化の収集・共有・消費』(共編著、ミネルヴァ書房、2013年)などがある。
立石祥子
立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員
1985年名古屋生まれ。名古屋大学大学院国際言語文化研究科にて博士(学術)を取得。現在は立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員。専門はメディア研究、文化社会学。主な共著書に、『現代メディア・イベント論―パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』(勁草書房、2017年)。
門林岳史
関西大学文学部総合人文学科映像文化専修准教授
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。関西大学文学部映像文化専修准教授。専門はメディアの哲学、映像理論。著書に『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?―感性論的メディア論』(NTT出版、2009年)、訳書にロージ・ブライドッティ『ポストヒューマン―新しい人文学に向けて』(監訳、フィルムアート社、2019年)などがある。
伊村靖子
IAMAS講師/芸術学/Action Design Research Project 研究分担者
赤羽亨
IAMAS准教授/インタラクションデザイン/Action Design Research Project研究代表者
小林茂
IAMAS教授/メディアデザイン/Archival Archetyping Project 研究代表者
クワクボリョウタ
IAMAS准教授/メディアアート/Archival Archetyping Project 研究分担者
松井茂
IAMAS准教授/映像メディア学/Archival Archetyping Project 研究分担者
[東京方面から大垣まで]
東京—名古屋:新幹線(約100分)
名古屋—大垣:JR東海道本線(約30分)
[大阪方面から大垣まで]
新大阪—米原:新幹線(約40分)
米原—大垣:JR東海道本線(約30分)
[大垣駅から会場まで]
タクシー:大垣駅南口—会場(約10分)
バス:大垣駅南口3番のりば—会場(約10分)
[駐車場]
センタービル地下(有料)
センタービル南(無料)
会場:エントランス(ソフトピアジャパンセンタービル4F)
2019.12.8 [日] 11:00―12:00
演奏曲目:マニャルセウ、ググルグヌン、ウィルジュン
IAMASガムラン楽団(仮)は情報科学芸術大学院大学[IAMAS]の学内プロジェクト、タイムベースドメディアが2018 年度に開始されたことに伴って結成されたガムラン楽団。岡戸香里、中川真を講師としてジャワの古典音楽の研鑽に励むが、コンサート志向の演奏集団ではなく、ガムランの音楽言語や空間に深くわけ入ることをめざしています。
演奏会によせて: 今回の岐阜おおがきビエンナーレのテーマが高度なテクノロジーが浸透した現代社会における「公共圏」を模索するものであるとすれば、ガムラン音楽は人類における公共圏という言葉の起源をもっともよく表している「メディア」ではないでしょうか。ひとりひとりの奏でる個々の音の総体によって「音楽」を生みだすガムランは、誰かが何かを「所有」するのではなく、互いに「共有」することによって人間の世界が成り立っていることの仕組み=人類のDNAを教えてくれます。それは、IAMAS楽団を指導してくださる中川真先生が結成したガムラン・アンサンブル「マルガサリ」の多岐にわたる活動の軌跡をみても明らかでしょう。(三輪眞弘)
会場:ふれあい広場(ソフトピアジャパンセンタービル1F)
作品展示
2019年12月5日(木)、8日(日)11:00―19:00
2019年12月6日(金)、7日(土)11:00―20:00
講評会&トークイベント
日時:2019年12月7日(土)13:00―14:30
情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]、大垣市
伊村靖子(メディアアートセンター・ワーキンググループ)
赤羽亨、伊村靖子、小林茂
冨田太基
井口仁長
Action Design Research Project
Archival Archetyping Project
情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 事務局
〒503-0006 岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地
tel: 0584-75-6600 / fax: 0584-75-6637
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