足立智美さんを語る

9/13(日) “奏でる(無)身体” リチャード・バレット×足立智美
ヨーロッパで活躍する二人のアーティストによる電子音響音楽パフォーマンスの最前線!!
本音楽祭で初来日となる、イギリス出身の現代作曲家リチャード・バレットと常識破りの記譜法や自作電子楽器でも知られる作曲家・パフォーマーの足立智美の両氏をたっぷり堪能する、究極のコンサートです。

今回は、出演者の一人足立智美さんをご紹介いたします。
AdachiTomomi_2002

私が足立さんのパフォーマンスをはじめて生でみたのは2014年2月9日(日)
愛知芸術文化センター小ホールで行われた「ハイブリッド・ミュージック」でした。

この公演がどんなものだったのかは、
こちらのサイト(愛知芸術文化センターHP「ハイブリッド・ミュージック」)をご覧いただくとして、
目の前で繰り広げられる、「何かわからないけど、とにかく面白い!」という興奮!!
今までに経験したことのない音楽に、
作品終了後にぞわぞわっと鳥肌がたったことを覚えています。

それがこの作品
How to learn to talk 2U
(《あんあトノはなし方のらない方》トーキング・マシンと声と身振りとエレクトロニクスのための

マーティン・リッチズが制作したいくつかのミュージック・マシーンをつかった作品上演。
足立さんのこの作品では、中でもトーキング・マシーンを使用した作品でした。
トーキング・マシンとは

「32個の発生パイプを持つ音声合成機。英語、ドイツ語、日本語を含む300以上のボキャブラリーを持つ。」
(「ハイブリッド・ミュージック」 プログラムより抜粋)

という夢のような(?)楽器です。

この人の高さよりも高い、一見するとチューブラベル(あくまで一見すると)のような楽器がどう音楽になるのか…
その興味と関心を、すべて凌駕した足立さんのパフォーマンスは、おそらくあの会場にいた誰もがしびれたことでしょう。

さて、そんな足立さんと言えば、シャツも、足立さんを語る上でのキーワードのひとつではないでしょうか。

身体の動きと連動する音。
もちろん、その答えはピンクのシャツにあります。

ピンクのシャツにつく、黒物体の謎…神秘…
コミカルな動き、言語。
パフォーマンス、電子音、動き、言葉の先に何か足立さんの世界が見え隠れします。

そんな、足立さん「東京文化発信プロジェト音まち千住の縁×東京アートポイント計画」での
「足立智美コンサート『ぬぉ』」

「アートアクセスあだち「音まち千住の縁」」でジョン・ケージ:ミュージサーカスの芸術監督を務めるなど
その活動は、私たちの度肝を抜かせる規模、そう来たのかというアイディアが詰まっています。

今回のコンサートでは、足立さんとサラマンカホールによるパイプオルガンを使用した委嘱作品
《貧富の差はどこから来るのか》パイプオルガンとエレクトロニクスのための(仮題)
を上演。はたして、どんな作品となるのか。
この作品は今回の音楽祭でしかみれません!

さらに、リチャード・バレットさんとの即興演奏や、
今話題のハイレゾを使った作品まで
ここまでかというくらいに貴重な作品上演の数々。

ぜひ、足立智美さんの音楽の世界を
生の臨場感の中見ることをおススメいたします!!

9/13(日)17:00スタートです!!!!

足立智美
プロフィール

パフォーマー/作曲家。
声、各種センサー、コンピュータ、自作楽器によるソロ演奏を始め幅広い領域で活動し、ヤープ・ブロンク、ニコラス・コリンズ、坂田明、ジェニファー・ウォルシュ、アネッテ・クレブス、リチャード・バレット、M.C.シュミット(マトモス)、高橋悠治、一柳慧、飯村隆彦、伊藤キム、猫ひろしらと共演。インスタレーション作家、映像作家としてもキャリアがあり、非音楽家との大規模なアンサンブルのプロジェクトもおこなう。
訓練されていない声のための多くの作品や、特異な記譜法を用いた作品を作曲している。世界各地のオルタナティヴ・スペースの他、テート・モダン、ポンピドゥー・センター、ベルリン芸術アカデミー、ウォーカー・アート・センターなどで公演している。
ACCの助成により2009-2010年ニューヨーク滞在、DAADより2012年ベルリン滞在作曲家としてドイツに招聘。
ベルリン在住。