修了研究発表会 プロジェクト研究発表会

体験拡張インターフェイスプロジェクト


「その場・その時」というライブ時空間ならではの体験を拡張するためのインタラクションの方法、インターフェイスのあり方について考え、技術あるいは表現としての可能性を実践的な取り組みにより実現します。
デバイスや画像などのメディア処理、ロケーションベースシステム、インターネットなどの基盤となる技術を利用し、エンターテイメント空間や場所依存のサービスなどの応用として、システム/作品として展開します。これらはクラブイベントNxPC.Labの開催や音楽フェスティバルMetamorphoseなどのイベントと連携することで、実践的な空間での展開を積極的に行っていきます。
代表:平林真実
出展作品
「Cryptone」
作者:平林 真実
音楽会場におけるパフォーマーと観客の相互インタラクションを実現するためのシステムです。高可聴域音を用いた音声IDによりパフォーマーが観客の手元の映像を制御したり、観客の盛り上がりを会場やパフォーマーに反映させることができます。音声なので音楽会場に容易に適用可能です。
技術要素
ハードウェア:MacBookPro/iMac、iPhone/iPod Touch、自作ガジェット iPhoneアプリ:iOS SDK、 OpenGLES2.0 表示用ソフトウェア:openFrameworks、 ofxFft、 ofxKinect ガジェット:PSoC1(マイコン)、加速度センサ、圧電スピーカ、LED
「温感触図」
作者:小林 孝浩
触って鑑賞する絵画の提案です。このツールを使うと、ピンを使って描いた凹凸の絵の上に、自由に温度を分布させることができます。手触りだけでなく温かさや冷たさを使って描けるので、見ただけでは伝わらない表現ができるのです。視覚を休めて手探りで鑑賞してみることもお勧めです。
技術要素
凹凸提示部:アルミリベット(市販品)、穴空きパネル(アクリル板にレーザーカッターで穴あけ加工)
温度提示部:ペルチェ素子、サーミスタ、マイコン(温度制御用)、放熱機構、木製ケース(制御基板を格納)
温度設定部:ボリューム(目標温度を設定)、マイコン(回路間通信により制御用マイコンに送信)、 電圧変換装置
「ClROWN」
作者:明石 瀬里奈
普段何気なく過ごしている日常は、自分ではない誰か/社会によって作られ、時には弄ばれているのではないだろうかと思いました。リアルタイムで取得した映像で遊ぶことによって、遊び遊ばれる関係性を表現します。
技術要素
ソフトウェア:openframeworks、Adobe illustrator
入力部:ビデオカメラ
出力部:モニター、Macbookpro
造形物:アクリル板、紙、ライントレーサー
「LogicalBlock」
作者:桑原 宜昭
ブロックを配置してロジック回路を構成します。作った回路は動作を目で追って確認できるため、回路の構成、システムの流れが理解しやすいつくりとなっています。ループや音楽をつくることもできるため、オリジナルなロジック回路をつくってみてください。
技術要素
プログラミング:MPLAB
基板設計:DesignSparkPCB
通信:マイコン各種
入力:タクトスイッチ
出力:LED、圧電スピーカー
外形:illustrator、アクリル板、木材
「Medium (case1:Book)」
作者:清水 都花
それぞれ人間がある媒体を介して頭の中で考えたことを具現化するとき、思考、感情、動作など、おそらくあらゆる過程を踏み、おそらくひとりとして同じ歩みはない。それらの無形の要素を"本"という媒体を用いて具現化し、作品に取り込む実験を行った。
技術要素
ソフトウェア:Adobe Illustrator、Adobe InDesign、Adobe Photoshop、Adobe PremierePro
ハードウェア:レーザープリンタ、電動裁断機、無線綴じ機、ビデオカメラ、MacBookPro、プロジェクター