15:30 – 17:30 Talk event4

『活動の生態系』

Ecosystem of activities

めまぐるしいテクノロジーの発展や社会の状況の変化は、ときに私たちの価値観に大きなインパクトを与えます。インターネット元年から20年が経ったいま,オープンムーブメントやデジタルファブリケーションといった動向は、情報とものづくりの新しい関係を示唆しています。こうした状況によって、アートやデザインのプロセスの可能性が大きく開かれる一方、社会の中の言説や制度は、その未来を描けているのでしょうか。
このトークイベントでは、ユーモアやアイロニーを交えて挑発的な作品を作られているアーティストと、クリエイティブ・コモンズなどを通して新たなインフラを社会に実装されている実践者の方をお招きします。“アート”と”システム”それぞれの活動の領域を生態系と捉え、それらが有機的に結びつくことの可能性を考えるトークイベントです。
【日時】15:30 – 17:30(15:00 開場) 【会場】1F セミナーホール
illustration by だつお 馬定延 MA JungYeon メディアアート研究、批評。1980年韓国ソウル生まれ。学部では英語英文学と心理学を、修士課程では芸術工学を専攻。2011年3月、東京藝術大学大学院映像研究科博士課程修了。多様な言語が交差する領域としてのメディアアート、その社会的存在意義に関心をもっている。現在同大学院非常勤講師、国立新美術館客員研究員。著書『日本メディアアート史(A Critical History of Media Art)』(アルテスパブリッシング、2014)。
photo by 新津保建秀 ドミニク・チェン DOMINICK Chen フランス国籍。UCLA Design/MediaArts専攻卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了、同大学院博士課程修了。博士(学際情報学) 。2001年より,様々な媒体でメディア論を中心とした論考を執筆。NPO法人コモンスフィア(旧クリエイティブ・コモンズ・ジャパン)理事として、新しい著作権の仕組みの普及に努めてきた他、2008年に創業した株式会社ディヴィデュアルでは「いきるためのメディア」をモットーに「リグレト」(ウェブ)や「Picsee」(iPhone)など様々なソフトウェアやアプリの開発を行っている。 監訳書にネイサン・イーグル/ケイト・グリーン著「みんなのビッグデータ リアリティ・マイニングから見る世界」(NTT出版)、著書に「インターネットを生命化する プロクロニズムの思想と実践」(青土社)、「フリーカルチャーをつくるためのガイドブック クリエイティブ・コモンズによる創造の循環」(フィルムアート社)、共著に「Coded Cultures: New Creative Practices out of Diversity」(Springer Vienna Architecture)など。
photo by nonoko kameyama exonemo 千房けん輔 SENBO Kensuke 怒りと笑いとテキストエディタを駆使し、さまざまなメディアにハッキングの感覚で挑むアートユニット。千房けん輔と赤岩やえにより1996年よりウェブ上で活動開始。2000年より活動をインスタレーション、ライヴ・パフォーマンス、イヴェント・プロデュース、コミュニティ・オーガナイズなどへと拡張し、デジタルとアナログ、ネットワーク世界と実世界を柔軟に横断しながら、テクノロジーとユーザーの関係性を露にし、ユーモアのある切り口と新しい視点を携えた実験的なプロジェクトを数多く手がける。国内外の展覧会やフェスティバルで活躍。2006年《The Road Movie》がアルス・エレクトロニカ ネット・ヴィジョン部門でゴールデン・ニカ賞を受賞。2010年に東京TDC賞で《ANTIBOT T-SHIRTS》がRGB賞を受賞。2013年、東京都写真美術館にiPhoneアプリ「Joiner」他2作品が収蔵される。IDPW正会員。