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福祉の技術プロジェクト
山田晃嗣
小林孝浩、篠田幸雄
センタービル12F
レセプションルーム
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花火が打ち上がり表情筋を鍛えることを 目指したアプリ
研究概要
現代社会においてライフスタイルのみならず、価値観なども多様化しています。そうした現代に生きる中で、時折感じる課題や不具合を技術で解決し、新しい生き方を提案し、希望に満ちた未来を目指します。 本プロジェクトでは、障がい者福祉などに代表される「狭義の福祉」に限定することなく、我々の「身近にある福祉」など幅広い内容を扱っています。 一方で、自然災害の頻度は増加し、被害の規模は拡大しつつあるように思われます。こうした脅威の下、災害から命を守ることはもちろんのこと、災害時にもより前向きに生きられるための技法が必要とされると考えます。このプロジェクトでは「防災」も一つのテーマとして取り組んでいます。 このプロジェクトではメンバー各自がそれぞれ興味・関心の内容を選択し、フィールドワーク等を行いながら新たな提案をしています。
本年度の活動内容
さわれる電子工作応用教具自作用の素材 ‘causal SW’ を提案(篠田幸雄)
教材自作部(個に適した教材制作に有効と考えるデジタルファブリケーション技術を教育現場へ導入支援する活動)と名付けた自身の活動の一つとして、昨年度よりオリジナルツール‘causal SW’を提案してきました。これは、主に特別支援学校の先生に向けて開発したもので、電子工作の経験がなくても、タッチセンサーや加速度センサーを組み込んで担当児童に向けた教材・教具の自作を容易にするためのプラットフォームです。今年度もワークショップや作例充実化などを実施し、更なる普及を目指しています。
出会い頭事故の体験AR
防災に関する活動を大垣特別支援学校の先生と行ってきており、その一環として「出会い頭事故の体験AR」を実施しています。廊下を駆け足で進むと、先生が現れ、音声とともに注意されるARアプリです。予備実験を実施した際に、子どもたちにとってのリアル感、インパクトのある演出が欲しい、という指摘を受け、改良版「廊下での出会い頭事故疑似体験」を計画をしています。
身体的不器用さのある子どものための、着座姿勢をサポートするプロダクトの提案(三波蒼菜)
発達障害の一つとして、「発達性協調運動症」(DCD)があります。DCDは体の複数の部位を協調させて動かすことに困難さが現れるという特性があります。ここではDCDなどの身体的に不器用な子どもに焦点を当て、子どもたちの「着座姿勢の保持」をサポートする椅子を提案しました。今回は一人の子供に協力してもらい、学校の給食中に利用する椅子が機能するのかを検証しました。現時点では期間が短いこともあり、着座姿勢に変化は現れませんでしたが、対象生徒の意識に変化を見ることができました。
表情表出の困難さに立ち向かう取組み(牛尾日莉、城戸双汰朗)
子ども向け運動教室に携わった際、表情作りが苦手な児童がいることに気づき、そうした子どもたちも豊かな表情を表出することができれば円滑なコミュニケーションが期待できると考え、今回の取り組みに至りました。表情筋の運動不足や硬直によって、表情作りが困難な場合があると考え、硬直した表情筋をほぐし鍛えるために、目元の動きに着目した表情筋の運動を促すゲームを提案しています。一つは、目元の動きに合わせて単純な図形が変化するもの、もう一つは、目元の動きによって花火が打ち上げられるものです。今は新たなゲームも追加し、ワークショップとして実施することを計画しています。