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新しい日常から芸術を思考する


松井茂 情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 教授
コロナ禍のなかで、デジタル技術を介したコミュニケーションが日常化しつつある。本展は、こうした新たな日常を経て、さらなるデジタルトランスフォーメーション(=DX)のヒントとなる思考を一堂に会した展覧会です。
本展が注目するメディア表現は、数学的・科学的発想、技術や工学を応用した新たな創造性に基づき、人類が有史以来培ってきた温故知新の哲学を統合する分野の一端を占めています。特に、空間と時間の隔たりを超越することに着目し、「ここ・よそ」「過去・現在・未来」を繋ぐ、「・」を意識したい。デジタルとアナログ、端末(オンライン)対面(リアル)、サブスクリプション視聴同時視聴、新しい古い等々……。「あいだ」を意識する想像力こそが、持続可能な社会を先導する理性であり、メディアであり、霊性だと仮定しよう。
DX時代のメディア表現は、様々な「」を主題にします。
特に、1996年にソフトピアジャパンセンタービルに設置された、世界的メディア・アーティストである藤幡正樹の《Light on the Net》は、インターネットによって切り拓かれた「ここ」「よそ」を接続する、新たなブラウザの提案を含む作品でした。一時撤去されていた予言的な本作を、「清流の国ぎふ」文化祭2024を機に、IAMAS附属図書館から再起動します。新しい日常から芸術を思考する、DX時代のメディア表現展に、ぜひアプローチしてください。

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「清流の国ぎふ」文化祭2024
DX時代のメディア表現
──新しい日常から芸術を思考する
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