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Ogaki Mini Maker Faire 2016 前夜祭トークセッション

開催概要

日時:
12月2日(金) 19:00 - 21:00 ※ 終了しました
会場:
ソフトピアジャパン センタービル 1F セミナーホール
入場料:
無料

開催にあたって

2008年4月、隅田川沿いのインターナショナルスクールの古い体育館とグラウンドで開催されたイベント「Make: Tokyo Meeting」から、日本のMaker(メイカー)ムーブメントの歴史は始まりました。約30組の出展者と約600名の来場者という小規模だったイベントは急成長を続け、2010年9月に岐阜県大垣市で開催された「Make: Ogaki Meeting」は、初めての地方開催にも関わらず、約110組の出展者と約4,000人の来場者という規模でした。アメリカを中心に開催されていた世界的なイベント「Maker Faire」をお手本にしつつ、日本独自の解釈を加えて東京と地方において開催してきたこれらのイベントは、2012年から「Maker Faire Tokyo」「Mini Maker Faire」とそれぞれ名前を変え、家族で参加できるDIYの祭典として定着しています。

一方で、これからの世界が、20世紀を引きずってきた今までの延長線上にはないことを多くの人々が日々感じ、その不透明さから暗い未来を想像する話題を毎日のように見かけます。しかしながら、Makerムーブメントの中で私たちが見つけてきた可能性には、新しい未来をつくるためのヒントが秘められているのではないでしょうか。

例えば、そこで出会った多様な人々やその作品、生き方に衝撃を受け、自分自身もMakerに目覚めた人々や、新しい生き方を見つけた人々が数多くいます。また、電子工作に限らず、農耕や狩猟、発酵などのさまざまな分野において、限られたメーカーだけがものをつくれるのではないことが示されました。さらに、Maker Faireを通じて、未知なるものは恐れる対象ではなく、むしろその出会いが非常に楽しいことを多くの人々は知りました。振り返ってみると、Maker Faireとは、テクノロジーと共に生きる時代における自給自足のような、新しい生き方の選択肢につながる断片を感じられる機会ではなかったでしょうか。

このトークセッションでは、このような、単なる一過性の娯楽イベントではないMaker Faireの側面に光を当てたいと思います。著名なSF作家であると同時に日本におけるMakerムーブメントに黎明期から参加していらっしゃった野尻抱介先生と共に今までを振り返りつつ、来場者のみなさんにも参加していただきながら、今後の展望を語り合いましょう!

登壇者

野尻抱介|Hosuke NOJIRI

SF作家、Maker、ニコニコ技術部員。1961年生まれ。三重県津市在住。計測制御・CADのプログラマー、ゲームデザイナーをへて専業作家になったが、現在は狩猟を通して自給自足を模索する兼業作家。『ふわふわの泉』『太陽の簒奪者』『沈黙のフライバイ』『南極点のピアピア動画』ほかで星雲賞7回受賞。宇宙作家クラブ会員。第一種銃猟免許、わな猟免許所持、第三級アマチュア無線技師。JQ2OYC。
Twitter ID:@nojiri_h

小林茂|Shigeru KOBAYASHI

情報科学芸術大学院大学[IAMAS]産業文化研究センター 教授。博士(メディアデザイン学)。オープンソースハードウェアとデジタルファブリケーションを活用し、多様なスキルや視点、経験を持つ人々が共にイノベーションを創出するための方法論や、その過程で生まれる知的財産を扱うのに適切なルールを探求。著書に『Prototyping Lab』など。Ogaki Mini Maker Faireでは総合ディレクターを担当。
Twitter ID:@kotobuki