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フォトトロピーII
フォトトロピーIIは、懐中電灯を手に持ち動かすと、その光に向かって仮想空間の昆虫が飛び、成長するインスタレーションである。 「フォトトロピーII」ではコンピューターによって生み出された仮想のハチ、蛾、トンボのような生物が、栄養を求めて光を追い、闘う。本物の懐中電灯の光がその仮想の昆虫に生命を維持するための栄養をあたえていき、その昆虫は最大限の栄養を得ようとして光の中心に向かって進むので、懐中電灯の動きを追いかけて飛ぶことになる。 昆虫はスクリーン上で成長する繭に似た物体の中で生まれる。これらの繭は異なる種の昆虫たちが生まれでる、いわば巣のようなもので、光によってその幼虫が産み出される。 あなたは、どのくらいの数の繭をフカさせ、どのくらいの幼虫を懐中電灯の光で育てるのかを決めることができる。繭に光をあてると昆虫は目を覚まし飛び立つ。十分な光を与えられると、人工の昆虫たちは生殖が可能になり、自分たちの遺伝子情報を組み込んだ子供を産む。たとえば、懐中電灯の光をうまく動かしてやると、ほんの数秒で昆虫の数は急増し群れをつくる。一方、十分に光が届かなかったり、懐中電灯のスイッチを切ったりすると、すぐに死んでしまう。 懐中電灯の光には注意が必要である。中心の最も”熱いところ”を長くあてすぎると逆に危険になり昆虫を焼死させる。生物の創造、進化、生存をその手に握っているのだ。 「フォトトロピーII」は本物の光を動かすという自然なインターフェイスで人工生命をコントロールし、現実の空間と仮想の空間を結び付けるインスタレーションである。
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クリスタ・ソムラーは1964年にオーストリア、グムンデンに生れる。 ウィーン大学にて植物学を専攻、ウィーン美術アカデミーにて美術と現代彫刻を専攻。
ロラン・ミニョノーは1967年にフランス、アングレムに生れる。 1992年よりコラボレーションを開始する。
作品(抜粋)
「ライフ・スペシーズ( "Life Spacies")」ICC-NTTインターコミュニケーション・ミュージアム 展示会
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