Ogaki Mini Maker Faire 2018

FUJISHIRO ISOGAWA architects Maker

廃線守の家

  • 廃線守の家

帝国とは「境界線を引いた存在」であると考える。舞台は旧名鉄揖斐線沿線。何度も境界を更新された場所である。そして今、機能しなくなったインフラは空き地となって草木が茂り、寄り添うようにひとびとの生活が溢れ出している。ボクらはそれらを集めて廃線の上に誰かの生活をつくろうと考えた。誰かが歩いてかき分けた道は畦道となって、誰かが使う農具小屋、誰かが使う物干し、誰かの花壇がいつの間にか作られ、帝国の灯台の下で生活は広がっていく。そうして誰かはこの廃線を維持していく。合理的に均質化していく現在、その境界を越え人間の営み本位の豊かさが垣間見えた気がした。彼は廃線守。ここに住んで豊かな廃線を守っている。

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