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音楽を作る人に聞く〜音楽家の耳と脳 #1「フォルマント兄弟に聴く」

企画趣旨

音楽を作る人は何を考えているんだろう。音楽が美しさや面白さを生み出すとしたら、彼らにとって、美や面白さの基準はどこにあるんだろう。 ずっと長い間、設計されたものであれ、即興であれ、ドレミのような楽音とある安定した様式でできたものが普通の音楽であった。普通の音楽は今でも世界中であふれている。西洋音楽文化の影響が少ない地域でも普通の音楽が支配的である。
いっぽう、「普通」の音楽では美や面白さを十分に表現し得ないと考える人たちが、20世紀の西洋音楽文化のなかで現れ、今日までさまざまな実験が試みられている。いわゆる現代音楽、フリー・インプロヴィゼーション、ヘールシュピール、ノイズなどなど。「普通」の音楽に慣れ親しむ人は、こうした試みによる「作品」が何か新しい創造であることは理解しても、どう評価していいのか困惑することが多い。
こうした西洋音楽文化の延長上で試みられるさまざまな実験は、何かしら方向性を持っているのか。あるいはひたすら個の表現として拡散しつつあるのか。「普通」からの脱却と新しい音楽を模索する作曲家たちに、そんなことを聞いてみたい。彼らの耳と脳はどうなっているのか、ちょっとのぞいてみたい。本公演ではフォルマント兄弟のアーティストトーク、MIDIアコーディオン楽曲「NEO都々逸 六編」、「夢のワルツ」の演奏で構成された。
ストに迎えて発表した。