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Se[real] Lighting Killer

Se[real] Lighting Killer

修士作品として制作したシステムは、プリセット方式の制御に加え、制御パターンをリアルタイムに生成・編集し制御可能なものである。照明パターンや色、光量などを随時調整可能としている。また、照明の制御信号を高次元に記号化したことにより、システムの入出力を拡張し、照明以外の演出との同期をより容易に行うことができる。このシステムにより「照明オペレータによるプリセットの選択」だけでなく、映像からの色情報や音などの外部情報を用いた照明制御、その信号を照明機材と共に他の演出機器に出力することができる。メインシステムには、照明制御のための様々なパラメータ用UIを表示し、各パラメータの状態を保存することができる。各灯体の明滅や色だけでなく、ゴボやムービングライトの動き方、パラメータの変化速度まで調整可能なシステムとなっている。VAE for Lightingはデータセット作成システムと、それらを学習させパターンを生成するシステムに分かれる。データセット作成は、各灯体の明滅パターンをマス上で作成し”.dmxp” という拡張子を用いた独自の形式で保存する。このファイルを学習用のシステムに入力すると、ボタン一つで学習させることが可能である。学習が終了するか保存した学習済みモデルを 指定すると、メインシステムからも学習結果の生成パターンを呼び出すことができる。

本システムは、部隊照明において従来のプリセットを用いた制御に加え、リアルタイムに照明制御の信号を生成・編集することが可能なシステムである。また、システムの入出力を拡張することにより、音響や映像との同期を動的に行い各環境に適した入出力へと応用する。

In addition to conventional control of stage lighting using presets, this system is capable of generating and editing lighting control signals in real time. Moreover, by extending the system’s input and output, it can be dynamically synchronized with audio and video and applied to input and output tailored to different environments.

主査
平林真実
副査
プロフィール
1996年熊本県生まれ。九州大学芸術工学部芸術情報設計学科卒。リアルタイムな照明制御のためのシステム開発を行う。