展示作品

Product as New Art - 温故地新

Product as New Art - 温故地新

新しい芸術として、メディアの意味の生産性を問う5つの作品、真鍋大度 + 石橋素「Pa++ern」、マーティン・リッチズ + 三輪眞弘「The Thinking Machine」、トロイ・イノセント+インデ・ホワン「Media Creatures」、アニー・ワン + ユンス・カン「Muybridge Moment (MuMo)」、佐藤慶次郎「エレクトロニック・ラーガ」を展示します。
人間はずっと昔からメディア的なものを理解していたかもしれません。だから、私たちはメディアに対して原初的な感覚を持っていると考えられます。
これらの作品を通して、何か意思的であると同時に機械そのものでもある、長い時代を生存し続けているかのようなメディアという新しさを感じ取ってください。

企画 関口敦仁

Pa++ern

Pa++ern

真鍋大度 + 石橋素

会場 : ギャラリーA

 

Pa++ern は、刺繍用の難解プログラミング言語とインスタレーションからなる作品である。来場者は、独自開発されたコーディング環境を用いて刺繍データを作り、工業用ミシンでTシャツが刺繍されていく様子を楽しめる。

The Thinking Machine

The Thinking Machine

マーティン・リッチズ + 三輪眞弘

会場 : ギャラリーB

 

Thinking Machine は三輪眞弘の提案により、彼の標榜する「逆シミュレーション」プロジェクトのひとつとして制作された。逆シミュレーション」音楽では、まず作品がアルゴリズムとして構想され、シミュレーションとしてコンピュータの中で実現される。通常はさらにそれが「逆シミュレーション」作品として実際の人間によって演奏されるが、Thinking Machine では、アルゴリズムに従って転がるボールが3 つのチューブラーベルを演奏する機械として実現された。

Media Creature

noemaflux

トロイ・イノセント + インデ・ホワン

会場 : ギャラリーB

 

noemafluxでは身近な都市空間が複合現実として再解釈、再描写される。この新しい空間では大垣南の商店街や細道に、ルデアからのメディア・クリーチャー達が住み着いており、通りに隠されたARマーカーを見つけることで、これらの生物を発見できる。体験者が都市を動き回ることにより、都市の空間、看板、およびデジタルシステムをつなげるクロスメディア生態系を形成する場を受粉させるデジタル種子を運ぶこととなる。この作品は生物の多様な言語や自然のプロセスとして人工的なシステムとの接続を探求している。

Muybridge Moment (MuMo)

Muybridge Moment (MuMo)

アニー・ワン + ユンス・カン

会場 : ギャラリーB

 

マイブリッジ・モーメント(略:MuMo)は着用できる装置をベースにしたコミュニケーションネットワークである。この作品は十九世紀に誕生したアニメーションや映像の初期の技術をモチーフにして制作された。マイブリッジとはアニメーション技術の開拓者の一人の名前、エドワード・マイブリッジ。
私たち人間は誕生、死、勝ち負けなど、悲しみや喜びを強く感じるとき、その貴重で忘れ難い瞬間を年齢、性別、人種、社会層を問わず、皆と一緒に共有したがる。言葉を使わない形式によるインタラクティブアニメーションを採用した彼らのウェアラブル技術がそういった時間と人間の関係を再構築する。

エレクトロニック・ラーガ

エレクトロニック・ラーガ (1980年)

佐藤慶次郎 (岐阜県美術館蔵)

会場 : ギャラリーB

 

二つの端子に直接手が触れることで音が発生し、その接触面積に対応して音が変化する作品。楽器などの演奏技術を持たない人でも、インドのラーガと呼ばれる旋法と似た音と自由に戯れることができる。人間の体を微弱な電気が通るように、複数の人が手を繋ぐなど、体の一部を接触させることでも音を生みだすことができる。
<ICC Online から転載>

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