開催概要
ビエンナーレについて
伝統的なものを保持しつつ新しい技術やセンスを地域や産業へと還元し、新たな「地」を誕生させます。
2004年より始まり、4回目を迎える今回のビエンナーレは「温故地新」がテーマ。伝統的な芸能や産業と最先端のテクノロジーが共存する大垣で、招待アーティストによる作品展示やワークショップ、シンポジウムやコンサートなど、多様なイベントを開催します。
IAMASの持つ情報技術や文化的な感性と、大垣という地域や産業とがつながる機会をこのビエンナーレでは実現させます。携帯端末を用いて大垣を巡るツアー、大垣の生んだ賢者・飯沼慾斎にちなんだ企画、プラネタリウムや大垣の街に出現させた巨大な野外舞台の上でのさまざまなパフォーマンスなど、大垣という土地のもつ可能性を最大限に拡張してみます。それゆえに 「温故知新」ではなく、「温故地新」なのです。
岐阜 おおがきビエンナーレ 2010
会期 : |
2010年9月22 日(水) – 26日(日) 5日間 |
会場 : |
岐阜県大垣市内各所 →アクセス |
入場料 : |
無料 |
テーマ
温故地新
「温故知新」という熟語は『論語 為政篇』に見出すことのできるもので、「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」、つまり歴史や古典などの昔のことを調べて新しい知見を得るという意味があります。今回のビエンナーレは、今まで以上に古典芸能や地場産業などの地域文化や地域産業に密着した企画を打ち立てるために、敢えて「温故地新」という表現を用います。とりすました「知」ではなく、わたしたちがこうして生活している「地」であります。「故(ふる)きを温(あたため)て新しき地とする」とでも読めばいいのでしょう。今まであったもの、これからも存在しつづけるものに、IAMASが開発しているさまざまな情報科学技術や地域文化活性化の手法を加味することによって、新しい「地」である大垣をかたちづくろう、というのが今回のビエンナーレの主目標です。
「新しきを知る」だけでなく、新しいこと、楽しいことをつくりだし、それによって私たちの住む大垣を文化的にも技術的にもより豊かな大地にしてゆきたいと考えます。
ディレクター
小林 昌廣
「情報科学芸術大学院大学産業文化研究センター長、同学スタジオ4教授。芸術生理学者。
医学・芸術・哲学を頂点とする三角形の中心に「身体」を措定して、さまざまな身体表現の研究・批評、医療福祉分野における芸術表現行為の応用、さらに舞台芸術のプロデュース等を行う。主な著書に『病い論の現在形』、『「医の知」の対話』、『臨床する芸術学』等。
関口 敦仁
情報科学芸術大学院大学学長。美術家。
自己の実在知覚と環境の関係を主題とした絵画やメディア・インスタレーションを中心とした作家活動を続けながら、芸術作品の成り立ちを情報学的見地から解析する芸術情報学研究や、地理情報技術を活用した考古学や古典芸術のアーカイブ研究等の研究を行っている。
入江 経一
情報科学芸術大学院大学、同学研究科長。建築家。
80年代からコンピューターに親しみ、デジタルテクノロジー時代の建築の新たな可能性を模索する作品を発表。国際的にも高い評価を得て数々の賞を受賞。また、アルスエレクトロニカ、ベネチアビエンナーレをはじめ、国内外の多くの展覧会や国際会議に招待参加している。
クレジット
主催 : |
IAMAS |
後援 : |
外務省 |
協力 : |
NPO法人 まち創り |