RCIC
Research Center for Industrial Culture 情報科学芸術大学院大学 産業文化研究センター

アイ手ープロジェクト

2019年度

現代の情報のやりとりを、手を使って考える

アイ手ープロジェクトは、「現代の情報のやりとり」を「手」を使って考える遊びを開発・実施するためのプロジェクトである。

プロジェクトの目的

アイ手ープロジェクトは、「現代の情報のやりとり」を「手」を使って考える遊びを開発・実施するためのプロジェクトである。インターネットで生まれる特殊なコミュニケーションをアナログな造形遊びに置き換えることで、子どもが本格的にネットに触れる前に、「情報のやり取り」を体感的に学ぶ機会づくりを目指した。今年度は小学生を対象に2つの遊びをワークショップ形式で展開した。一つは匿名性のある人とのコミュニケーションをテーマに、別々に集合した参加者が大きな紙の両側から一緒に絵を描く「とくめいおえかき」を行なった。もう一つは、発信した情報を他者に改変されるインターネットの環境をテーマに、参加者それぞれが書いた絵日記を素材に切り貼りし、架空の絵日記を作る「かいへんえにっき」を行なった。

連携のプロセス

連携のきっかけ

2018年度に、大垣市情報企画課より大垣市情報工房のスペース活用の提案があった。打ち合わせの中で、一般的なプログラミングやICTの講座ではなく、体感的に「情報の扱い」を学ぶ機会が作れないか、という意見があり、ワークショップの開発と実施をした。

具体的な進め方

2019年
5月:連携に関する打ち合わせ
6月:企画案作成
7月:企画に関する打ち合わせ
8月:スケジュールの調整
9月:企画の詳細決定
10月:チラシの作成、ワークショップの開発
11月:ワークショップの実施
12月:アーカイブ展示

IAMASの関わり方

連携の打ち合わせの際に出た「情報を手で考える」という発案から、2 つのワークショップの企画とファシリテーションを本学で行なった。また、ワークショップをするための空間づくりや、ワークショップのアーカイブ展示なども行なった。

連携の成果

参加した子どもたちから、「匿名な人と絵を描くことで思ってもいない絵が描けた」「人の情報を改変する時にその人の気持ちを考えた」といった感想がでた。また同施設関係者に、普段の情報機器を使う講座とは違った方向性を示すことができた。

参加教員のコメント

野呂 祐人

ネット上のコミュニケーションを造形遊びに置き換える試みによって、ネットの仕組みだけでなく、その仕組みでどんな創造ができるかを考えることができた。一方で同施設で馴染みのない内容を行う上で、設営の方法や参加者集めなどの課題が生まれた。

  • プロジェクト名

    アイ手ープロジェクト

  • 連携場所

    大垣市情報工房

  • 担当教員

    • 野呂 祐人
    • 金山 智子
  • 協力者/参加学生

    ファシリテーター
    工藤恵美

    撮影
    星安澄、柴田英徳

  • 連携先

    大垣市情報工房

  • 連携期間

    2019.05 - 2019.12