OH2021はで計20の多種多様な企画が開催期間中《i.frame》上に展開された。出展企画はそれぞれ活動形態に関する「プロジェクト研究」「教員個人研究」「修士研究」「自主企画」「学校案内」の5つのタグ付けと、活動内容に関する「アート」「デザイン」「理工学」「社会科学」の5つのタグ付けがされた。
合計20の企画のうち、15企画がイベント開催期間中いつでもアクセスができる「展示」または特定の時間帯のみにアクセスをする「セッション」の形式で展開された。また「展示」「セッション」は「作品解説」「上演」「トーク」いずれかの形式で展開された。
iamas open_house: 2021
独自プラットフォームによる「共集性」とオンライン・イベントの新たな可能性
IAMASオープンハウスは科学的知性と芸術的感性の融合を目指した理論と応用を実践するメディア表現研究科の取り組みを、ライブ感をもって来場者と共有することを目的として毎年開催しているものである。
本学への進学を検討している方を対象とした進学相談会も合わせて実施され、教員や在学生と直接話す機会としてIAMASの受験を検討している方々や研究等活動に興味を持つ人々に向けて開かれている機会でもある。
2021年7月22日から23日の2日間にかけて開催した本年度のオープンハウス「iamas open_house: 2021」(以下OH2021とする)は、メディア表現研究科の全教員と在学生が多様な研究成果を発表する「フォーラム」の形式をとって開催された。
OH2021は劇場などの物理空間においては顕著に存在していた個々の鑑賞者が一人であると同時に一緒であるという感覚を持つことを意味する「共集性」 をテーマとして、《i.frame》という独自に開発されたオンライン・プラットフォーム上で実施された。
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運営期間
2021.05 - 2021.08
目的と成果
OH2021の目的は、本学研究科内における教員・学生の研究成果を、完璧な作品の展示や錬成された研究成果の紹介という形ではなく、試行錯誤中のプロトタイプや理論には至らないアイデアも含めて、参加者全員で討論するための場をつくることにあった。
《i.frame》は、Web技術の基本的なHTML要素のひとつでページの中に他のページを埋め込むために用いられる「iframe」(インラインフレーム)に由来して開発されたオンライン・プラットフォームである。《i.frame》の特徴はボイスとテキストの2つのチャットを提供することを通じて、インターネット上で展開しているさまざまな展示やセッションを一箇所に集めることなく、イベント期間中に繋がりと纏まりを提供することを目指したものである。《i.frame》に設置されたボイス/テキストチャットによって、それぞれの企画の性質や内容の理解を促進する働きが一定数みられた。また一般的なオンライン・イベントのように出展者が複数集まり、個々のボイスチャットを用いて話し合うような企画も多く見受けられ、企画のメンバー全体がオフラインで集まってボイス/テキストチャットを使用するケースも見られた。OH2021での試みは本学だけでなく今後のあらゆるオンライン・イベント開催における新たな可能性を提示することができたという点で一つの大きな成果を残したものであるといえる。
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開催場所
オンライン
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担当教職員
- 松井 茂
- 小林 茂
- 瀬川 晃
- 佐々木 紘子
- 佐々木 樹
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運営
委員長:
松井 茂 准教授
《i.frame》監修:
小林 茂 教授
デザイン監修:
瀬川 晃 准教授
委員:
赤羽 亨 教授
クワクボリョウタ 教授
平林真実 教授
ホアン・マヌエル・カストロ 准教授
山田晃嗣 准教授
運営:
佐々木 紘子(RCIC)
佐々木 樹(RCIC)
協力:
ジェームズ・ギブソン 准教授
ハンター・ネルソン(事務局)
《i.frame》開発:
加藤 明洋
永松 歩
日比野 光紘 -
スケジュール
2021.05 キックオフ
2021.06 企画募集・設計
2021.07 OH2021開催
2021.08 報告・意見交換
2021.10– アーカイブ作成