RCIC
Research Center for Industrial Culture 情報科学芸術大学院大学 産業文化研究センター

イアマスこどもだいがく2021

2021年度

データづくりを通して行う表現体験がもたらす体感的学びの場

「イアマスこどもだいがく」は、本学の研究や設備を用いた子ども向け講座で、2017年より大垣市と連携し、毎年開催している。5年目となる今年度は、「デジタルファブリケーション」と「プログラミング」を題材とした2つの講座を実施した。

講座①「せいぞうワークショップ」
本学の施設「イノベーション工房」で、デジタルファブリケーションの1つ「レーザー加工機」を用いたワークショップを行った。
子どもたちは、自らタブレットとタッチペン、描画アプリケーションを使用し、加工データを設計。データの加工や組み立て、及び設計と加工のプロセスを繰り返して微調整すること等から、「せいぞう」を体感的に学ぶことを目指した。

講座②「映像プログラミング ~クリエイティブコーディング~」
本学のカリキュラムの1つ「体験拡張表現プロジェクト」が主体となって、クリエイティブコーディングの基礎を学ぶ講座を実施。
映像プログラミング環境「Processing」と加速度センサーを使用し、実際に様々なコードを入力してみることで、画面に表れる図の形や色、数、配置、動き等が変化する様子を体感しながらアニメーションを制作し、プログラミングへの理解を深めた。

  • 連携先

    大垣市情報企画課

  • 連携期間

    2021.04 - 2021.12

目的と成果

大垣市情報企画課から、子どもたちの科学やIT技術への関心を深めたり、プログラミング能力やITリテラシーを高めたりできるような企画について相談があったことを契機に、2017年から本活動を実施。本学の研究を子ども向けに展開し、さまざまなメディアを使用したユニークな表現体験を提供することで、参加者のテクノロジーを多様に活用する力、ひいては新しい「もの」や「こと」を創造する力の育成を目的として運営している。
今年度は、子どもたちが普段使用しないような専門性の高い機材やアプリケーションを用い、図形や文字によるデータ作成を通して、立体物やアニメーションを制作する講座を行った。参加した子どもたちは、慣れないツールの使用に苦戦しながらも試行錯誤を重ね、それぞれの制作に取り組んだ。またその中で、ツールの操作方法や、データが多様な表現に変化する様子等からさまざまな気づきを得て、それらを積極的に制作に取り入れようとする子どもたちの姿が見受けられた。
2つの講座を各2回実施し、計20名の子どもたちが参加した。

IAMASの役割

本活動における本学の役割としては、大垣市情報企画課との打ち合わせを元に、今回実施した2つの講座の提案を行った。特に今年度は、ICT機器を使用することや、本学の研究や設備を活用することを意識した企画立案を行い、大垣市の協力のもと、運営と実施を担当した。広報物の制作等も担当している。

  • 開催場所

    イノベーション工房, ホールA

  • 担当教職員

    • 赤羽 亨
    • 平林 真実
    • 伊澤 宥依
    • 佐々木 紘子
  • 運営

    <せいぞうワークショップ>
    講師:
    伊澤 宥依(RCIC)

    サブ講師:
    松村 明莉(M2)


    <映像プログラミング ~クリエイティブコーディング~>
    講師:
    角 伊織(M1)

    サブ講師:
    石田 駿太(M2)

    サポート:
    平林 真実 教授
    甲斐 知彦(社会人短期在学コース)
    嶋 晏澄(M1)
    永冨 美里(M1)


    <協力者>
    運営:
    赤羽 亨(IAMAS教授)
    中畑 竜憲(事務局)
    佐々木 紘子(RCIC)

    撮影:
    太田 宙(M1)
    長谷川 大祐(M1)

    デザイン:
    稲吉 宏紀(M1)

    関連プロジェクト:
    体験拡張表現プロジェクト

  • スケジュール

    2021.04 打ち合わせ
    2021.06 ワークショップ設計
    2021.10 ワークショップ実施
    2021.12 意見交換