ゴーラン・レビン

ゴーラン・レビン
golan@flong.com
http://www.flong.com

ゴーラン・レビンは、視聴覚表現の新しくしなやかなありかたを求める作品と実験に没頭しているアーティストであり、作曲家でもある。彼の作品の焦点は映像と音が連動する作品あるいはパフォーマンスのシステムのデザインであり、それはさらに広く言えば、個人的な約束や社会的な対話のためのコミュニケーション・プロトコルの探求の一部である。
彼はAVESというインタラクティブ・ソフトウエアとそれを用いた音と映像のパフォーマンス「スクリブル=なぐり書き」で、アルス・エレクトロニカ・グランプリ2000で優秀賞を受賞した。ゴーラン・レビンはMITメディアラボのAesthetics and Computation Group(エステティクス・アンド・コンピュテーション・グループ、ACG)のジョン前田のもとで学び、学士および修士の学位を取得している。これに先立って、インターバル・リサーチ・コーポレーションで研究者およびインタラクション・デザイナーとして四年間働いた。現在ニューヨーク市在住。


イメージ・シンフォニー

作品「イメージ・シンフォニー(AVES)」は、人々がリアルタイムに抽象的なアニメーションと合成音を創り出し、演奏するための5つのインタラクティブ・システムのセットである。それぞれの環境は、柔軟で学びやすく、視覚的にも聴覚的にも面白く、無限に変化し、個人が表現できるようなパフォーマンスのためのインターフェイスをデザインする試みである。理想的には、これらのシステムは、観客が流動的な純粋な経験の状態に没頭することを可能にする。
AVESシステムはユーザーの身振りによってコントロールされ自由に配置される、無尽蔵で動的な、視聴覚的「物質」のメタファーの上に作られている。それらは、抽象絵画や、抽象アニメーションといった視覚言語から引き継がれた自由な構造の文脈に置かれる。ここで低レベルの合成技術を使うことによって、音と映像は完全にリンクされ、バランスのとれた適応性のある、深い創造性を持った作品となっている。
AVESシステムは芸術、デザイン、道具や楽器と工学とが接する領域に位置づけられている。芸術作品としてのそれは、芸術作品が他のメディアに対してそれ自体生産的なシステムであった既知の20世紀の伝統を拡張するものである。 道具としてのそれは、コンピュータの創造的な試み―システムのユーザーとデザイナーとの間の密接なコラボレーションからもたらされる比類ない、つかのまの動的メディアの隆盛―における一つのヴィジョンを表している。



ケイシー・リースティファニー・ホルムズジム・キャンベルカミーユ・アッターバックアーノン・ヤールウォルフガング・ミュンヒ+古川聖ジェイ・リー+ビル・キースアルス・エレクトロニカ・センター未来研究所児玉幸子+竹野美奈子 岩田洋夫