ENエマージェンシーズ！036 平瀬ミキ《Translucent Objects（半透明な物体）》
2018年12月11日から2019年3月10日、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]にて、本学修士2年の平瀬ミキさんが展示を行います。
「エマージェンシーズ！」とは、今後期待される新進アーティストやクリエイターの最新の作品やプロジェクトなどを紹介するコーナーです。
《Translucent Objects（半透明な物体）》では，あるひとつの出来事を2台のカメラで同時に撮影し，できた二つの映像をそれぞれ不透明度50％にした状態で重ね合わせ，ひとつの映像にしています．この手法によって生み出される映像では，被写体の正面と背面を同時に見ることができるだけでなく，両面の映像が重なることによって不透明度100％になった，メディア空間の中だけに存在する虚像が現われます．平瀬はこの作品を「映像表現による彫刻作品」と呼んでおり，シンプルな手法がつくりだす複雑な経験によって，知覚と情報のバランス，メディアを通して対象をとらえることの意味を問いかけています．