ケイシー・リース
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ケイシー・リースは、2001年9月よりイタリアのイブレア市にあるイブレア・インタラクション・デザイン・インスティテュートの助教授を務めている。1999年6月から2001年8月まで、MITメディアラボのAesthetics and Computation Group(エステティクス・アンド・コンピュテーション・グループ、ACG)にて、ジョン前田教授のもと研究を行った。
アメリカン・ミュージアム・オブ・ザ・ムービング・イメージ、アルス・エレクトロニカ、クーパー・ユニオン、ニューヨーク・デジタル・サロン、ミュージアム・オブ・モダン・アート、セガのジョイポリス、シーグラフなどで近年展示を行い、彼の作品は世界中の多くの本と雑誌で発表された。ACGに参加する以前にニューヨークにあるI/O 360 デジタルデザインでデザイン・ディレクターを務める。シンシナティ大学でデザイン、建築、アート、設計の単位を取得した。


イメージの変奏装置

「イメージの変奏装置」は時間と空間の関係を解析し、経験する動的なシステムである。 複数の動いているモノの位置、位相、透明度などを操り、新しいキネティックな形を作り出す。 「イメージの変奏装置」は、視覚を増強し拡張するための過去の技術に影響を受けている。19世紀半ば、カメラの技術が開発されて以来、エドワード・マイブリッジ、エチェンヌ=ジュール・マレーのような人達はカメラの力を借りて時間を止め、今まで目に見えなかった動きなどの細部を解析し始めた。1930年代、ハロルド・エジャートンがストロボ写真の技術を開発したため、スチルカメラでもモノの連続した動きが撮影できるようになった。この技術を使って、ハーバート・マター、L・モホイ=ナジは時間から解放された新しい映像を表現しはじめた。コンピュータ・メディアは、我々の視覚をさらに拡張する手段を供給することとなった。「イメージの変奏装置」は、古い技術と新しい技術が持つ概念を結合し、新しい映像を構築するための一つのシステムとした作品である。コンピュータを用いることで可能となった分析機器の導入により、「時間」と「動き」における初期の頃の実験をより拡張することができた。

コンセプト、ソフトウェア、電子装置:ケイシー・リース
メカニズム:エドアルド・ブランビラ
協力:ジョン前田、ベン・フライ、ブリッグ・ウルマー、ジェーソン・ショート、ジェッフ・マイケル RPMソフトはMITメディアラボで開発されたものである。
作品の造形部分はイブレア・インタラクション・デザイン・インスティテュートで制作された。



ケイシー・リースティファニー・ホルムズジム・キャンベルカミーユ・アッターバックアーノン・ヤールウォルフガング・ミュンヒ+古川聖ジェイ・リー+ビル・キースアルス・エレクトロニカ・センター未来研究所児玉幸子+竹野美奈子ゴーラン・レビン岩田洋夫