IAMAS

メディア表現特論F(設計×科学・社会)

 21世紀に入りおよそ20年が経過しましたが、技術やシステムと社会の関係は20世紀型のそれとは大きく異なっています。本講義では、21世紀における新たな社会の仕組みを設計する方法について、主にメディア・テクノロジーとアート、デザインの関係の観点から議論し探求することを目的とします。

 コンピューターを始めとする情報関連技術や、インターネット等の通信手段や各種サービスの発達・普及が、メディア・コミュニケーションやコミュニティの形を多様化させています。コーヒーハウスなどを拠点とした文芸的公共圏は、資本主義やメディアの発達とともに政治的公共圏へと変わっていきました。さらに、20世紀後半に登場したインターネットは、公共圏全体を拡大していくのではないかという期待に反し、逆に公共圏の分断をもたらしています。そこには、インターネットのフィルタリングによる異質な他者との対話の喪失も大きく影響しています。このようにインターネットにより極端に二分化され、また、いくつもの小さな公共圏が生まれるなど、これまでにない社会へと変容しており、21世紀は新たな合意形成の仕組みが必要な時代だとも言えるでしょう。本講義では、社会が一つである必要があるのか否かという問いからスタートし、複数の社会が存在する場合の相互接続や共存の方法、さらには新しい公共圏を創造するための新しい教育などのあり方について考えていきます。

講義形態

座学・ディスカッション・グループワークなど

講義計画・項目

1. 授業説明+メディア技術と社会

 授業概要の説明と、現在のメディア技術と社会の状況を取り上げ、メディア技術と社会、あるいは個人とメディア技術の関係について概観します。

2-4. メディア技術と社会を探る方法

 インターネット時代における、社会や公共圏のありかたを多彩な視点で見つめ、それらをデザインする仕組みについて学びます。

5-7. メディアと社会の課題抽出

 リサーチ等を通じて、現代のメディア技術と社会や公共圏について議論し、課題の抽出を試みます。

8-9. メディア技術と社会に関する分析と提案

 抽出した課題に対する分析と同時にそれに対する提案を探ります。学んだ方法や仕組みを具体的に適用することを検討します。

10-12. アートからメディア技術と社会の関係を探る事例

 社会システムの中にアートとか表現がどう関わるかについて事例から考えます。

13-14. メディア技術と社会の未来

 提案する仕組みを試行した結果を考察し、今後の社会の仕組みとその影響について考えます。

  1. まとめ

教科書・参考書等

必要に応じて随時配布、指定します。

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