IAMAS

活動報告

イベントレポート

Ogaki Mini Maker Faire 2018 レポート

島影圭佑、淺野義弘(株式会社オトングラス)


2018年12月1日・2日、ソフトピアジャパン・センタービルにてOgaki Mini Maker Faire 2018(以下、OMMFと記載)が開催されました。

Maker Faireとは、様々な分野の作り手である「Maker」が集まり、作ったものを見せ、語り、楽しさを共有するイベントです。オライリー社が旗振り役となって世界中でMaker Faireが開催されており、大垣では2010年に前身である「Make; Ogaki Meeting」としてスタートして以来、コミュニティが主催するイベントとして2年に一度のペースで実施されてきました。

5回目の開催となる今回のOMMFは過去最大の規模となり、IAMASが実施した併催イベントと併せ大いに盛り上がりました。

 

個性豊かな「Maker」たちの作品

OMMFの出展物に大きな制約はありません。危険を伴うもの、公序良俗に反するもの以外であれば(ほぼ)あらゆるものを出展することができます。ジャンル一覧を眺めてみても、「デジタルファブリケーション」「エレクトロニクス」といった大まかな分野のくくりから「航空・ドローン」「Deep Learning」などの流行りのトピック、なかには「ライブパフォーマンス」や「狩猟」といった変わり種まであり、その多様性が伝わってきます。

OMMFの会場では、ブースに作品が置かれているだけの展示はほとんどありません。多くの出展者は作品を動かしたり来場者に体験したりしてもらいながら、「これは何ですか?」「どうやって作ったんですか?」といった会話を楽しみます。作り手だからこそわかる苦労や工夫を分かち合ったり、自分の作品で人を喜ばせたりするコミュニケーションを楽しむことこそ、OMMFの醍醐味と言えるでしょう。




ここで140組を超えるMakerの作品をすべて紹介することはできないので、いくつか気になった展示をピックアップします。

役に立つとかじゃない、楽しいからやるんだ!という気概を感じさせるのは「ゆるつく」の光るメガネ。「企んでいるとメガネが光る」というアニメ的な表現を実現し、多くの来場者を企ませて盛り上がっていました。
Yara:Makers」はとある工作機械メーカーのものづくり同好会。かつて同社が販売していたプロッターを(ネットオークションで)購入し、現在の技術でハックするという野心的な挑戦をしていました。本業でものづくりに取り組んでいる方たちが、業務外の趣味としてMaker活動を行うケースも増えてきています。
8年前からOMMFに参加している「denha’s channel」さんの作品は、もはやプロフェッショナルの領域。手乗りサイズのマーブルマシンとオリジナルの電子基板の共通点は何かと尋ねると、「強いて言うなら、どっちもはんだ付けなんだよね」という意外な答えが返ってきました。
他にも数えきれないくらいのトピックがあったOMMF。公式Facebookページのアルバムや、twitterのハッシュタグ#OMMF2018などチェックしてみてください。

 

IAMASとMakerFaireの繋がり



今年初めての試みとして、関連イベントという形式で「IAMAS 先端IT・IoT 利活用啓発事業 2018」が開催され、IAMAS卒業生が手掛けたワークショップの成果展示やトークイベントが行われました。

地元の学生を対象として実施した『OTONGLASS』のハックプロジェクトや、世界的な注目を集める藤堂高行さんの人型ロボット『SEER』などが展示され、趣味的な歓びにあふれたOMMFとは少し毛色が異なりつつも、来場者はコンテンツを楽しんでいるように見えました。

この事業以外にも、OMMF には多くのIAMAS関係者が関わっています。ものを作る学生は出展者として参加し、量産方法や資金集めの仕方といった議論も含め、普段の授業とは違う刺激を得ているようでした。修了制作やそこから派生したプロジェクトを出展する卒業生も多く、「同窓会のような感じで参加している」という意見を聞くことができました。

また、OMMF 2018の総合ディレクターを務めた小林茂氏はIAMASで教鞭を取っています。現役の学生や卒業生が多数関わっていることでアットホームな雰囲気が醸成され、外部からも評価の高い柔軟な対応が可能になっているのかもしれません。

OMMFには「Mini」という但し書きがついていますが、それゆえに地域に密着した濃さも持ち合わせています。たとえば、MATHRAX〔久世祥三+坂本茉里子〕のふたりがワークショップで用いた「升」は、「水都」と呼ばれる大垣の名産品でした。IAMASの学生や大垣周辺の企業からの参加者など、この土地で開催するからこそ生まれ育まれてきた繋がりにあふれていました。

また2年後、多様なMakerや場所をともにした仲間と再会できる日が楽しみです。

IAMASからのお知らせ