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記憶の劇場Ⅲ
三輪眞弘+前田真二郎
モノローグ・オペラ映像上映『新しい時代』

2017年に愛知芸術劇場とザ・フェニックスホールにて、本学の三輪眞弘教授と前田真二郎教授が制作したモノローグ・オペラ「新しい時代」が上演されました。
今回は京都、大阪、神戸にて、その記録映像の上映会が行われます。各会場では出演者・制作者によるプレトークも開催されます。

 モノローグ・オペラ『新しい時代』は、作曲家 三輪眞弘が、映像の前田真二郎と協力して作り上げた作品で、2000年に京都と東京で初演されました。まだオウム真理教による一連の事件や、神戸の少年児童殺傷事件などが記憶に新しかった時代です。14歳の少年だけを登場人物とし、オーケストラの代わりに4台のキーボードがおかれたオペラ。少年はコンピュータ空間の中を飛び交う情報の中に新しい時代の神の存在を感じ取り、その神に帰依し、より高いステージへと向かうため、自分の情報をデータに変換して、自らの肉体を消滅させる、つまり自死するという物語です。

 このオペラを再演する試みが2017年12月に行われ、愛知県芸術劇場とザ・フェニックスホールの主催で上演されました。この公演は、その年の演奏会のうち、チャレンジ精神に満ちた企画でかつ水準の高いものに贈られる「佐治敬三賞」(サントリー芸術財団)を受賞しました。今回その上演の記録映像を上映します。

 ネットの中の自分の方が、現実の自分より大切だ、という人が増え、AIこそが神だということが真剣に議論されているこの時代にこそ、観て、聴いて、考えておかねばならない作品です。制作側のゲストを招いてのプレトークも開催します。

記憶の劇場/About  より