作品名/作家情報
このほかは何も知らない
作品形態: インスタレーション
「自分が知ることのできる範囲の限界は、どこまでなのだろう? 自分が経験しなかったことを、知ることができるだろうか?」この素朴な問いを携えて制作された本作は、1つの架空の光景を再現する。「たとえそれが、偽物であっても。」
作品詳細
—自分が知ることのできる範囲の限界は、どこまでなのだろう?
—自分が経験しなかったことを、知ることができるだろうか?
この素朴な問いを携えて制作された本作は、1つの架空の光景を再現する。
ブルーシートに覆われた部屋。壁には土がこびりつき、この部屋が地面から1mほどまで土に埋まっていたことを示している。部屋の外では、これが実際に埋められた時のドキュメントを見ることができる。部屋の中には、1台のデスク。天板部分がモニターになっており、観客はイスに座って映像を鑑賞することになる。そこには時折、何者かの手が現れる。
現実とフィクション、映画やドキュメンタリー、パフォーマンスの文脈を引き込みつつ、<私>が知ることのできる限界を見つめ、そこに<他者>をいかに呼び込むか。何らかの出来事の現場とそれを経験した人、そしてそこからは離れた場所(非-現場)でそれを経験しなかった人。その境界を撹乱しながら、他者を経験することの可能性を模索する。
—たとえそれが、偽物であっても。