IAMAS 2012
GRADUATION EXHIBITION

情報科学芸術大学院大学第 10 期生修了研究発表会
岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー第 15 期生卒業制作展

2012.2.16 [Thu] - 2.19 [Sun]
入場無料 Admission Free

作品名/作家情報

読ミアルキ 美濃
(スマートフォンによる観光情報の提案)

作品形態: スマートフォンアプリ

日常の中での限られた短い時間、「突然できてしまった時間」のための、スマートフォンによる観光情報の提案。地域を岐阜県美濃市で設定し、地域固有の情報として「美濃百話」を用い、従来の観光情報と併せた観光情報の提案の試みを行う。

兼村 祥子 / KANEMURA Shoko

1987年生まれ 所属 Studio3 経歴 グラフィックデザイン 出身 岐阜県

作品詳細

日常の中での限られた短い時間、「突然できてしまった時間」のための、スマートフォンによる観光情報の提案。「突然できてしまった時間」とは、例えば観光を目的とせず出向いた旅先で、本来の目的が予定した時間よりも早く終わった時などに発生する、『つぶさなければならない時間』を指す。

本研究の目的は、各地の観光情報をデザインするための新たな研究的視座を、地域文化的なアプローチによって明らかにすることである。そのためには、まず観光情報において主体的な実践を行う人々の集まりとしてのコミュニティや、コンテンツとして地域固有の情報に着目する必要がある。本研究では、地域を岐阜県美濃市に限定し、その地域固有の情報として地域に存在する様々なストーリー百話を利用した。それを「美濃百話」と呼び、神話や民話、言い伝え、噂や都市伝説、そして嘘八百など、それらと関連する位置情報と共に収集したものを、従来の観光情報と併せた観光情報の提案の試みを行う。

「突然できてしまった時間」と、その時間の使い方は、日常的な生活の中に存在する「余暇」の過ごし方と類似した点をいくつか捉えることができる。論文では、こうした「余暇」に含まれる時間の使い方から考察し、本研究では、そういった時間の新しい活用方法として、地域固有の情報(美濃百話)を利用して捉えるための視点をスマートフォンアプリ「読ミアルキ」を制作し提示する。そして、美濃で実証実験を行い、来訪者が実際に使えるものとして制作することで、この「読ミアルキ」の観光情報の提案方法を検証する。