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特別研究科目

メディア表現特別研究Ⅰ

研究テーマ発表、年次制作・研究の実施と発表、報告書の提出から構成される。2年次の「メディア表現特別研究Ⅱ」へ向けた準備段階と位置づけられる。

1年次当初に、入学時に提出された研究計画に基づき主指導教員と副指導教員を配置し、その後、学生の研究テーマ案を踏まえて、明確な研究テーマ設定と研究計画の立案に関する指導を行う。立案された研究計画書については、「研究計画審査」と「倫理審査」における審査を通じて、適切な助言・指導を行う。また、「プロジェクト研究Ⅰ」へ向けた計画に関する指導を行う。

後期は、「メディア表現研究Ⅰ」における成果等を取り込みつつ、学生が、主指導教員、副指導教員らと定期的に研究・制作のテーマや意図、内容や手法に関する相談と進捗状況の報告を行いながら研究を進める。最終的に年次の論文研究・制作を完了し、「博士研究状況報告会」にて発表のうえで博士研究状況報告書を提出する。なお、主指導教員は、博士論文提出資格をクリアするための論文の掲載、作品の出品等に留意した指導を行う。

講義計画・項目
  • 第1回ガイダンス
  • 第2回~第3回研究テーマ設定、研究計画立案指導
  • 第4回~第7回研究テーマに基づく個別指導
  • 第8回研究計画審査、倫理審査の準備
  • 第9回~第14回博士論文の個別指導、定期的に進捗報告
  • 第15回博士研究状況報告会(報告書の提出)

指導教員の研究テーマは次のとおり

(赤羽亨)インタラクションデザイン
インタラクションデザインに焦点をあて、メディアテクノロジーを使った表現手法やインタラクションの記録について研究する。インタラクションデザインを対象とするデザインプロセスにおいて重要となる「プロトタイピング」に関連して、メディア表現技術の体系的な習得を目論むワークショップ開発、及び、デジタルファブリケーション技術を活用したプロトタイピング手法の開発を行う。また同時に、デザインプロセス内でのインタラクションを記録する、多視点映像や3Dスキャナーを使ったアーカイブ手法の開発を行う。

(赤松正行)メディアアート
自転車を始めとする自律的な移動を主題としてテクノロジーとアートを融合させた実践的な調査・制作と発見的な批評・論考を行う。これには各種の環境感応技術、拡張現実感技術、映像音響体感技術などを用い、個人の身体性や創造性、社会の交換性や持続性、自然と機械の相互作用性や創発性などについて考察することになる。ここでは特に自動化装置や造形的作品ではなく、身体と意識が密接に関わり、環境と変化に呼応する表現を志向する。

(大久保美紀)美学・芸術学
情報化社会における自己表象(親密な主題に関する自己表現)は、デジタルディバイスや没入的プラットフォームが可能にした新たな美的体験により、充溢・凡庸化・均質化すると同時に、その〈追体験・共感可能性〉により、個別の生の範疇を超え、格差問題・エコロジー問題のような普遍的課題に対峙するポテンシャルを持つようになってきている。このような観点から、メディア表現の新たな美学の構築を模索する。

(金山智子)メディア・コミュニケーション
高度情報メディア社会において、人種、ジェンダー、宗教、政治的信念を巡って対立が生まれ、分断と衝突の時代となった。対話や参加というコミュニケーションは善という20世紀の神話は崩れ、ネット社会では心的共振による合意や小公共圏の並存など人々の寛容や共創が困難となり、新たなコミュニケーションのあり方が問われている。授業では、既存のコミュニケーションの概念や理論を振り返りながら、これからのコミュニケーションのあり方についての新しい研究や理論、そして方法論について、経済や社会、技術などの変容と接続させながら考察していく。

(桑久保亮太)メディアアート
急速な変化を遂げる情報環境において、メディア技術と世界の関係性を考察するためには、客観的な事実の認識とともに、そうした環境下で個々人が抱える問題に対し積極的に目を向ける必要があり、尚且つそれを社会に接続することで共有・共鳴させる方法を具体的に探求することが求められる。ここでは「メディアアート」をそのような個別の問題を普遍化する活動のひとつの方策として捉え、その一連の過程として、問題の発見、通時的/共時的なリサーチ、作品計画、制作と発表、自己分析までを含めた実践的な研究を行う。

(小林孝浩)情報システム工学
情報システム工学に専門の軸足を置き、幅広いフィールドにおいて応用研究を対象とする。これまでの代表的なフィールドは、エンターテインメント分野、福祉分野、農業分野が挙げられる。情報システムの継続的な発展が我々にもたらす不可逆的な影響を省みつつ、現在の社会環境において技術の適正なあり方や技術に依存しすぎない人間や生活のあり方をテーマに、具体的・実践的な活動を踏まえた探求をする。

(小林茂)イノベーションマネジメント
まず、古典から最新の国際標準に至るまでイノベーションの定義がどのように変遷してきたか背景と共に学ぶ。次に、アイデアの創出から実装に至るまでに関する課題、理論、手法について、経営学等の知見を英語および日本語の文献輪読を通じて研究領域全体の流れと共に学ぶ。その上で、中小企業、スタートアップ、メディアアーティストなど、各自の研究テーマに関連の深い事例を詳細に分析して参照し、研究プロジェクトとして実施するための計画を立案し、選考過程を経て学内予算を獲得することを通じて、実践のための経験を得る。

(鈴木宣也)インタラクションデザイン
高度な情報メディアがコミュニケーション手段の中核をしめるようになった現代社会の諸問題に対して、メディア技術とそれがもたらす影響を研究テーマの主軸に捉えつつ、ビジュアルリテラシー(創造)やインタラクションデザイン(設計)、プロトタイピング(実践)などを含む高度なデザインプロセスに関する発展研究を進める。また共創等を含めデザインプロセスの実践として、地域社会や産業などへの還元も含め、情報メディアとデザインの可能性と課題をホリスティックな視点から俯瞰的に研究する。

(平林真実)コミュニケーションシステム
様々なメディアおよび時空間上で構成される状況におけるコミュニケーションを観察やセンシングおよび機械学習等を用いた分析および理解を通して、実世界インターフェイス、Webシステムを含むインターネット、センシング環境やIoTらの基盤としたインタラクティブなメディア技術を用いることで、多様な状況に適したコミュニケーションを拡張するシステムの研究を行う。実時間性を担保したインタラクティブなシステムによって可能となるコミュニケーションによるメディア表現の在り方を実践的な適用を設定した実現手法を探求する。

(前田真二郎)映像表現
今日、デジタル技術と結びついた「映像」は、従来の映像表現の自由度を飛躍的に高めただけでなく、印刷や通信などのメディア環境や、美術や舞台といった芸術分野に大きな影響を及ぼしている。映像の発信/鑑賞形態の変化が生んだ新たな視覚文化を見据えながら、新旧の映像メディアに関する技術や表現を整理し、今日の映像表現について作品制作を通して実践的に研究する。また創作者の経験を共有可能な知識に還元し、表現手法や基盤技術を開拓する。

(松井茂)映像メディア学
20世紀後半のメディアをめぐるインフラストラクチャーの変化を踏まえ、現代芸術を文化現象として再配置し、作家像、作品概念の変化を検証する。マス・メディア(放送文化と出版文化)を介してはかられる領域横断が、制度化された芸術諸分野を解体し、抵抗文化として、ラディカルな表現上の戦略をいかに設計してきたのかを抽出する。本研究の目的は、オールド・メディア成熟期を分析対象に、ニュー・メディア成熟期を経た表現への批判理論の確立を意図した基礎研究である。

(山田晃嗣)情報工学
社会における情報の価値が高まる中、安全・安心な方法で伝達するためのネットワークというインフラの存在と、情報の価値を高める分析手法(ソフトコンピューティングなど)が注目されている。一方で、多様な価値観を持つ現代人が生きやすい情報化社会を目指すには、個の存在を認め、皆が共生できる環境が必要である。そこで各ユーザに個別対応するための一手段として情報技術を考える。情報技術をどのように現場へ取入れて行くべきかを福祉の視点で捉えて情報インフラ、情報分析と共に情報技術のあり方を探求していく。

(菅実花)
メディア技術の進歩により変遷する表象文化と社会に焦点を当て、近代以降の芸術史をふまえて、視覚表現を対象にその背景にある歴史的・社会的文脈を掘り下げるとともに、個々の制作者・鑑賞者の体験を相対化し、「問い」としてのアートの実践を探求する方法論を教授する。

(飛谷謙介)
機械学習をはじめとする人工知能に関する諸技術を新たなメディア技術として捉え、それらの数理的な側面だけでなく、技術の進展と供に社会に形成されうる価値観について検討する。そのため本講義では、数理統計学の歴史を紐解き、諸技術に通底する確率的・統計的な感覚、およびその社会的展開、特に表現領域との接点について教授する。

教科書・参考書等

指導に際して必要となる参考書・参考資料は適宜紹介する。

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