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お知らせ

情報科学芸術大学院大学紀要 第11巻

この度、情報科学芸術大学院大学紀要 第11巻を刊行しました。

2019年度の紀要の特集は、岐阜おおがきビエンナーレ2019「メディア技術がもたらす公共圏」(2019年12月5日~ 8日、IAMAS)と「イアマスの子ども向けワークショップ──その実践と成果」を主題としました。
「岐阜おおがきビエンナーレ2019」では、伊村靖子がディレクターを務め、4日間のシンポジウムと関連展示によるプログラムを実施しました。シンポジウム前半では、Action Design Research Project、Archival Archetyping Projectによる関連展示を通じて、協働から生まれるデザイン、AIという他者との関わり方を実制作の立場から「公共圏」を問いかけました。また、シンポジウム後半では、社会と技術の新たな接点を見出そうとしたデザイン運動のありようを歴史的視座から捉え直すとともに、メディア技術が現代社会にもたらした仮設的(ephemeral)かつ行為遂行的(performative)な価値にもとづき、公共圏/親密圏について議論しました。本紀要では、当日の発表とディスカッションを採録し、アートとデザインの接地面にある問題系の現在を「公共圏」をテーマに浮かび上がらせました。
「イアマスの子ども向けワークショップ──その実践と成果」では、2020年4月に国内の小学校でプログラミング教育が必修化されるのを目前に、金山智子、鈴木宣也を中心とした本学での子ども向けワークショップの取り組みを報告します。
そして、サウンド・アートを主題とした佐藤守弘と前林明次の対談を収録すると共に、研究ノートでは、卒業生の佐野和哉、原田和馬による論考を掲載します。
国際日本文化研究センター 2019年度共同研究:「マス・メディアの中の芸術家像」(松井茂、坪井秀人)の報告として、佐藤知久と伊村靖子による研究会レポート、松井茂、川崎弘二による「坂本龍一インタビュー」を掲載します。
 

ご希望の方は、申し込みフォームよりご連絡ください。後日「ゆうメール」着払いにてお届けします。
また、IAMASの電子書籍配布サイト「IAMAS BOOKS」では、紀要のPDF版をダウンロードしていただくことができます。
 

目次

特集:
岐阜おおがきビエンナーレ2019
メディア技術がもたらす公共圏
関連展示の記録 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
総論:アートとデザインの接地面から公共圏を考える 伊村靖子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
ソーシャル・ファブリケーションとメディア技術 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
デジタルファブリケーションによって建築家の職能を再構築する 秋吉浩気 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
協働的デザイン環境のプロトタイピング 赤羽亨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
企業におけるデジタルファブリケーション機器の活用─藤工芸株式会社と堀江織物株式会社の取り組み 安藤英希、堀江賢司 ・・・35
ディスカッション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43
AIとの共創による新たな作家像 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
Archival Archetyping Projectについて 小林茂 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52
《鑑賞者の技法》と《鑑賞者の技法:痕跡》について 水谷珠美 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56
《機械学習を利用した芸術展来場者を対象とする芸術と政治に関する意識調査と分析》について クワクボリョウタ ・・・・・・・58
《モランディの部屋》はクワクボリョウタのアトリエにある──行為遂行性の記録体 松井茂 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60
ディスカッション1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64
AIとの共創による新たな作家像 徳井直生 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67
ディスカッション2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71
生活の芸術化、芸術の生活化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・77
生活の芸術化、芸術の生活化 21世紀22世紀 藤田治彦 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・78
生活の芸術化、芸術の生活化 鞍田崇 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82
ディスカッション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・86
メディア技術がもたらす公共圏 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91
ミュージアムが作り出す新しい公共圏 村田麻里子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・92
メディア・イベントの公共性 立石祥子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100
マンガ『ゆるキャン△』における写真的〈拡張〉現実 門林岳史 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・104
ディスカッション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・108

特集
イアマスの子ども向けワークショップ──その実践と成果 金山智子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・116
アイ手ープロジェクト~とくめいおえかき・かいへんえにっきを通して~ 野呂祐人 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・118
《からだdeバンド》について 星 安澄、鈴木宣也 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・124
《サウンドボックス ─ 音を捕まえる》について 星 安澄、鈴木宣也 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・128
《ゴムの森 ─ 身体を使ったプログラミング体験》 鈴木宣也 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・130
《actionCanvas ─ 身体の開放》 桑畑幸千生 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・133
サイエンスアウトリーチ活動を基盤としたワークショップの試み 渥美智也 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136
《ヒミツ基地大作戦 ~岐阜県美術館のヒミツ~》について 星 安澄 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・138

対談
トポグラフィとサウンドスケープ 佐藤守弘×前林明次 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・141

研究ノート:
 #札幌discoverにみる分断と共感の時代のオルタナティブ・メディア 佐野和哉、金山智子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・152
再生装置主導の表現として「グリッチ」を再考する──IAMAS: Triptyque01「「グリッチ」を鑑賞する」から── 原田和馬、伊村靖子 ・・・・・160

国際日本文化研究センター2019年度共同研究:
マス・メディアの中の芸術家像 松井茂、坪井秀人 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・170
研究会レポート:
私たちが生きてきた時代について考えること──共同研究「マス・メディアの中の芸術家像」第1回研究会レポート 佐藤知久 ・・・・・・・・・・・・・・171
つくり手・受け手のメディア意識の変容から80年代を考える
──共同研究「マス・メディアの中の芸術家像」第2回研究会レポート 伊村靖子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・173
研究ノート:
坂本龍一インタビュー 松井茂、川崎弘二 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・176